国立大一般
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2006年05月25日

優秀者を終身雇用 北陸先端大が新制度 「5年試用」人材を発掘 文科省採択

http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060524003.htm

 北陸先端科技大学院大は今年度、若手研究者を五年間の”試用期間”を経て、優秀な者だけに対し終身雇用のお墨付きを与える新しい人事制度を導入する。文部科学省の科学技術振興調整費「若手研究者の自立的研究環境整備促進」(総額二十五億円)に同大など九大学が選ばれた。任期制を採用する北陸先端大では、再任が一回に限定される助手の場合、最長八年しか在職できない例もある。新制度の導入で、将来性ある人材を発掘し、同大に定着させることを狙う。……

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2004年05月31日

未熟さ残る大学教員任期制-再任審査、明確な基準を(先望鏡)

日本経済新聞(2004/05/31)

編集委員 西山彰彦
 欧米に倣い、大学教員の流動性を高めて優秀な人材の受け入れを促すため、「任期制」の導入をうたった法律が施行されて七年になる。大学の再編・法人化と歩調を合わせるように浸透しつつあるが、「制度的に未成熟なのでは」と考えさせられる訴訟の判決が今春、京都地裁であった。
 原告は京都大の研究所の元教授。任期満了で再任を申請し、業績を検討した外部の専門家による評価委員会から「再任可」とされたのに、教授会に当たる協議員会が再任を認めなかったのは恣意(しい)的――として、大学側などに処分の取り消しを求めていた。
 判決は「法律上、任期制教員に再任してもらう権利はない」として訴えを退けた。「協議員会の審査は適正だった」とした大学側に軍配を上げたが、「協議員会が評価委員会の決定を全面的に覆したのは極めて異例」とも言及しており、再任を認めなかった理由をつまびらかにしない大学側の姿勢に、裁判所が苦言を呈した感は否めない。
 元教授は判決を不服として控訴しており、大阪高裁で双方の論争が続くが、協議員会が本人にきちんと説明していれば、法的手段に訴えなくてもすんだのではないか。
 大学の教員はいったんポストに就くと、研究や教育に熱心でなくても定年まで職を奪われる心配がない。その割を食って、優秀な若手研究者がなかなかポストに就けない。任期制は、そんな問題を解消する狙いもある。二〇〇二年十月時点で国立大学の七割弱の六十五校が導入済みだ。
 「再任は可」としている部局が多いが、客観的な審査の基準を巡って頭を痛めているようだ。
 例えば、研究、教育、地域、貢献などのカテゴリーに分けたうえ、研究だと学術誌に掲載された論文や特許発明などの項目を細かく設定してその年間の件数を点数化させ、一定ラインをクリアしていれば、「再任」を認める――など方法はいくらでもあるだろう。ところが、基準の解釈が難しいのか、「一年以上協議しているものの、甘くするか厳しくするかで議論がまとまらない」(九州大学医学研究院)といった声も聞かれる。
 その九州大では四月の国立大学の独立法人化にあたり、教員の任期に関する規則の中に「再任の可否にかかわる教授会の審査結果に不服がある者は、教育研究評議会に申し立てを行うことができる」とする条項を盛り込んだ。大学としても恣意(しい)的な審査を排除していこうという新しい試みについて「別の運用上の問題が生じる恐れもあるが、大きな進歩」と法律関係者は評価する。
 任期制の教員から再任審査があった場合に、公正かつ適正な評価がなされなければ、学問の自由や大学の自治に関する趣旨が根底から損なわれかねない。大学側は待ったなしの対応が迫られている。


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2004年04月17日

国立大学法人が発足、研究を核に社会と連携――東京大学名誉教授生駒俊明氏(教育)

日本経済新聞(2004/04/17)

意思決定や個性課題
本質に返った組織作りを

 国立大学法人が今月発足した。その課題や今後の大学改革のあり方などを、生駒俊明・東京大学名誉教授(元日本テキサス・インスツルメンツ会長)に寄稿してもらった。
 国立大学法人は「役員会」を置き、「教育研究評議会」と「経営協議会」を並立させ、すべての長を学長兼理事長が務めるワンマン組織である。各種規則も新たに制定し、学長のリーダーシップが発揮できる組織に作り替えた。
 法人化の動きは、公務員定員の削減、国家の財政負担の軽減から始まったものだが、大学改革の大きな流れの中で実現に至ったと考えるべきである。大学改革は教育研究の質の改善、大学の個性化、予算の重点配分、効率的な大学運営、産官学連携の推進など様々な側面を持っている。特に、産学連携は大学に技術移転を求め、大学発ベンチャーを千社作る運動にまで発展した。
改革推進に危ぐ
 筆者は法人化後の大学を熟知しているわけではないが、それでも以下の様な危ぐの念がわく。
 一 組織を完ぺきに作ろうとするあまり、意思決定のメカニズムが複雑になり、決定までに時間がかかり過ぎないか? 学長が決定権を持っているが、長年組織としての連帯感のない大学で学長が決めても本当に実行が可能か? 学長が決定する際、何を基準に決めるのか。大学は学部、学科間の利害関係を調整するメカニズムが働かない組織だ。学内だけで決められるのか?
 二 法人化後は、文部科学省から距離をおき個性輝く大学作りが可能であるにもかかわらず、文科省を向いた人事が行われている。「魚心に水心」で両者の利害が一致しているからだ。文科省のコントロールが強く残り、個性化が進まない懸念がある。大学は自分で考えて特色ある大学作りをすべきである。
 三 民間的な発想を取り入れ効率的な運営を図るために、経営協議会に外部の有識者を入れるのはよいが、社会の声を取り入れた教育改革こそ焦眉(しょうび)の急である。教育研究評議会が旧態依然として各学部長(研究科長)からなる大組織であれば、どうやって教育改革ができるのか疑問だ。教育改革を推進する仕組みが必要だ。
 四 産学連携が叫ばれているが、これで利益を得、国の財政負担を減らそうという考えは間違っている。産学連携で得た利益は産学連携の推進に使われるべきだ。国は国策として先進国並みの高等教育費を負担すべきである。大学は財政基盤を、質の高い教育と研究を行い多くの受験生がその大学に入りたがり、産業界が卒業生を欲しがる状況を作ることに求めるべきである。企業で言えばブランド経営である。長期的には市場原理が働くが、

大学経営は市場原理だけでは動かない。
大衆化に対応
 こういう状況のもと、大学は自らの本質に立ち戻った大学作りを行うべきである。
 大学の使命は学術の創造(研究)、伝承(教育)、普及(社会貢献)である。極めて優秀な頭脳集団がそれぞれ自分の価値観に基づいて研究教育を行い、結果を社会還元する場が大学なのだ。
 社会は長年の経験からそういう機能を持つ組織の必要性を認め、それを大学に負託してきた。したがって過去に大学が社会から距離をおき「象牙の塔」と呼ばれたことも、社会からの干渉を排除するために意味があった。
 だが近代では学術が社会に役立つようになり、大学の大衆化が進んできたために、大学がその負託に応えるために新たな考え方で組織を作り直す必要が生じた。かといって大学の本質を見失った組織や運営は、長期的に大学を駄目にする。
 大学の本質は優秀な頭脳集団を持つことと、外部からの干渉を排除して研究教育が行えることであり、結果を社会に還元し、社会の負託に応えることである。そのための大学組織として、優秀な頭脳集団が自分の価値観に基づいて教育研究を行える組織をコアとし、周りに社会との連携を図る組織(シェル)を配する「ゴルフボールモデル」を提唱したい。

有能な教員重要
 コアには、その能力と実績を厳密に精査されたテニア(終身)教員を配し、自由に教育研究を行う。ここは学術を発展させる研究教育を進める、大学の芯(しん)である。
 シェルの部分で一番大事なのは学生の採用と就職。今までは入試を行い、入学を許可する立場だったが、今後は自学の教育方針に合った学生を積極的に採用しなければやっていけない。就職も大きな社会連携の機能である。求められる学生像をコア組織にフィードバックし、カリキュラムを変更させる役割や、インターン制度などを通じて学生に社会を知る機会を与えるといった機能を持たせる。企業でいえばマーケティング機能だ。
 研究面でのシェルの部分は産学連携で、共同研究の窓口、技術移転、知的財産の管理、ベンチャーの育成などを行う。シェルの組織には、多くの任期制の人材を配して受託研究を行う。特任教授、研究教授などの制度も活用し、教員はコアとシェルを兼務できる。
 こうしたモデルが機能するには、テニアの厳格な審査とコア教員の高い能力、高いモラール、そして情熱が常に維持されなければならない。過去の大きな問題は、テニア教授の中に無能な人物が少なからずいたことにある。歴史をくり返さない仕組みが重要である。

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2003年01月31日

国立大経営に外部の声、「第三者評価」など導入、法人化法案概要固まる

日本経済新聞北海道(2003/01/31)

 文部科学省は三十日、二〇〇四年四月から国立大学を法人化するための国立大学法人化法案など関連六法案の概要を固めた。百七十一機関を九十七法人に再編統合、国立大学法人の経営審議機関として「経営協議会」を新設して過半数の学外委員を置くことや、「第三者評価制度」導入などが柱。産学連携強化をにらんで、研究成果活用のため技術移転機関(TLO)への出資規定を盛り込むことも検討している。
 文科省は二月下旬にも関連法案を国会に提出、法人化を目指す。
 六法案は国立大のほか関連機関の法人化などを規定。骨子によると、現行の国立九十九大学を八十九法人に、国立歴史民俗博物館など十五の大学共同利用機関は四法人に統合、その他の機関も大幅に整理する。現状では公務員である教職員の身分は「非公務員型」とし、各法人で任期制などを検討する。
国立大学法人化法案(仮称)の骨子
▽役員会を新設、意思決定の迅速化図る
▽経営面を担う経営協議会を設け、過半数は学外委員を招く
▽教育研究面は評議会で担当
▽学長任期は「2年以上6年を超えない範囲内」で各国立大学法人が定める
▽学長には役員会理事の、文科相には学長の解任権を与える
▽第三者評価を義務づけ、結果を運営費交付金に反映
▽研究成果の活用のため技術移転機関(TLO)などへの出資規定を設けることを検討


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2003年01月30日

法人化法案、国立大経営に学外の声――協議会、過半数外部から

日本経済新聞(2003/01/30)

改革加速へ第三者評価
産学連携へ、出資規定も
 文部科学省は三十日、二〇〇四年四月から国立大学を法人化するための国立大学法人化法案など関連六法案の概要を固めた。百七十一機関を九十七法人に再編統合、国立大学法人の経営審議機関として「経営協議会」を新設して過半数の学外委員を置くことや、「第三者評価制度」導入などが柱。産学連携強化をにらみ、研究成果活用のため技術移転機関(TLO)への出資規定を盛り込むことも検討している。(関連記事を社会面に)
 文科省は二月下旬にも関連法案を国会に提出、予定通りの法人化を目指す。
 六法案は国立大のほか関連機関の法人化などを規定。骨子によると、現行の国立九十九大学を八十九法人に、国立歴史民俗博物館など十五の大学共同利用機関は四法人に統合、その他の機関も大幅に整理する。現状では公務員である教職員の身分は「非公務員型」とし、各法人で任期制などを検討する。
 国立大学法人は教育面と経営面をそれぞれ「評議会」と「経営協議会」に委ねる。経営協議会には過半数の学外委員を置き“象牙の塔”からの脱却を図る。
 企業型のトップダウン統治を取り入れるため、上位機関として「役員会」を置き、学長、理事、監事が役員として重要事項の議決に当たる。教育、学術担当役員に加え、学外有識者や専門家を学外役員として招く。
 学長選考は経営面を担う経営協議会の学外委員代表と、教育面を担う学内教員組織の評議会から同数の代表者を出す「学長選考会議」が当たる。
 学長任期は「二年以上六年を超えない範囲内」で、各法人が定める。学長は職務上の義務違反や業績悪化を理由に役員会の理事を解任できる。
 国立大学法人の業務内容規定には、従来の国立大では認めていなかった出資規定設置を盛り込むことも検討。地方大学が共同して研究成果を活用できるようTLOを出資対象とすることを念頭に置いている。
 産学連携は、現行では個々の教員が企業側と共同で研究開発を進めるのが原則。TLOを出資対象とすることで大学本体が産学連携に対応、研究成果を社会還元する仕組みが可能になる。さらに新法人としての収益確保にもつなげる考えだ。
 第三者評価制度も導入し、文科相は六年間を期間として教育研究の質の向上や業務運営の改善、財務内容改善などの中期目標を定める。各法人は中期目標に沿って中期計画を作成、文科相の認可を受ける。
<国立大学法人化法案(仮称)の骨子>
▽役員会を新設、意思決定の迅速化図る
▽経営面を担う経営協議会を設け、過半数は学外委員を招く
▽教育研究面は評議会で担当
▽学長任期は「2年以上6年を超えない範囲内」で各国立大学法人が定める
▽学長には役員会理事の、文科相には学長の解任権を与える
▽第三者評価を義務づけ、結果を運営費交付金に反映
▽研究成果の活用のため技術移転機関(TLO)などへの出資規定を設けることを検討

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2002年01月28日

「知の拠点」へ大学再編-武者修業が活力生む

日本経済新聞(2002/01/28)

 研究者はいくつもの研究所を渡り歩いて武者修行しなければならない――。昨年のノーベル化学賞に輝いた野依良治名古屋大学教授の研究室にはこんなルールがある。卒業生は大学に残って助手にならず他の大学や研究機関に出す。野依教授の後継者である北村雅人教授は理学部でなく農学部(農芸化学)の出身だ。
 野依教授が所属する理学部は内部昇格者が非常に少ない。助手を含めて約百八十人いる教官のうち名大で博士号を取ったのは三分の一ほど。化学系の物質理学専攻などは「意識して外部から人材を獲得している」(篠原久典教授)という。
 硬直的な人事制度が、大学と社会との溝を大きくする温床ともいわれる。研究者の流動化は大学が競争力ある研究機関に変ぼうしていくための課題だ。
 文部科学省によると、国立大で教官の任期制を採用しているのは五十五大学、千六百六十六人(二〇〇一年八月一日現在)。任期制を認める特例法ができた当初の三年前と比べ、大学数で約四倍、人数では約二十三倍にもなった。
 ただ、学部や研究所の判断で一部にだけ導入している大学が大半。国立大教員全体の三%にも満たない。北陸先端科学技術大学院大学は三研究科すべてで実施しているが、こうしたケースはまだ珍しい。
 昨年暮れに総合科学技術会議がまとめた「研究者の流動性向上に関する基本的指針」では、任期付き研究者に対し研究費の充実など待遇改善が必要だと提案している。

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2001年05月15日

大学教授も業績主義、国公立大に任期制広がる、研究の質向上-理工系目立つ

日本経済新聞(2001/05/15)

 教官の在職期間を限定する任期制の導入に踏み切る国公立大学が相次いでいる。東北大学や九州大学などが一部の研究所の全教官ポストに任期制を採用するなど、組織的に取り入れる例が目立ってきた。定年まで在職するこれまでの制度では人事が硬直化したため、優秀な人材を集めやすい任期制によって研究や教育のレベルを高める狙いがある。大学の独立行政法人化ともからみ、大学教官にも本格的な競争・業績主義の時代が訪れそうだ。
 東北大学は金属材料研究所が四月から教授を含めて約百六十のすべての教官ポストに任期制を導入した。任期は教授、助教授、講師がそれぞれ十年、助手が七年。在任中の業績を評価したのち、再任も可能だが、教授を除き再任は一回のみで任期も短くなる。制度は教官が新しく任用される段階で適用され、今春赴任したり昇格したりした十五人の教官が任期付きとなった。
 井上明久所長は「研究レベルが高まるだけでなく、結果として優れた若手の人材を多く供給できるようになる」と期待する。
 九州大学でも生体防御医学研究所が四月、全部門に導入した。任期は教授十年、助教授六年、講師と助手が四年。大阪大学産業科学研究所は助手の約五十ポストを対象に任期七年の制度を取り入れた。このほか、東京大学工学系研究科など理工、医学系の学部・研究科を中心に任期制導入が増えている。
 国公立大学の教官を含む公務員は、公務員法で任期付採用が原則禁じられている。米国の大学などに比べて、研究者の流動性が低いことが研究活動の足を引っ張っているとの批判から、国公立大学教官の任期制を認める特例法が一九九七年八月に施行され、制度に風穴が開いた。
 文部科学省の調べでは、一部でも任期制を導入している国公立大学・共同利用機関とその適用者数は九八年十月に十七大学・機関、八十三人だったのが、二〇〇〇年十月には五十六大学・機関、六百七人に増加した。国公立大学は全国に百七十三大学あり、教官は約七万人いる。文科省は「最新のデータはないが、現状ではさらに任期制による教官数は増えている」と話している。
 任期制は業績評価を前提としているため、どれだけ公平な評価の仕組みを整えられるかが制度を定着させるポイントになる。東北大金属材料研究所の場合、研究、教育、学会など学外活動の三分野について、合計七十項目を毎年チェックする仕組みをつくった。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2001年05月15日 18:13 | コメント (0) | トラックバック (0)
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