(国)山梨大
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2004年08月03日

山梨大学長吉田洋二氏、「教員の任期制 全員に適用するのは難しいと思う!」

吉田洋二さん(ウイークリーインタビュー 会う聞く記す)/山梨

朝日新聞(2004/07/27)

 国立大の法人化
 これからの大学、どう変化させていきますか

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 ――国立大学の法人化からまもなく4カ月。今後6年間の運営指針となる中期計画では外部資金や自己収入の増加に触れています。
 「国から配分される運営費交付金が、来年度から1%ずつ削減される。大学の規模は変わらず、予算は減る。削減分をどうするか考えていかないと。外部資金の調達方法としては、まず国の研究費。産学・産官学連携を進め、大学の知的資源により獲得する方法もある。授業料や受験料といった自己収入もあります」
 ――授業料の値上げは考えていますか。
 「今のところは考えていない。多くの学生に受験してもらい、学生が良いところに就職し、知名度を上げてもらう。継続して多くの学生にやってきてもらえるように、全国的に優秀な学生を集め、ブランド力を上げていくことが必要です。大都会と地方では格差があり、その地域格差を超えて大学が人を集めるには魅力を作っていかないといけない。授業料を上げるのは相当な理由がないと……」
 「学生生活の満足度を上げる、今はその努力の時だ。学生支援組織の立ち上げも考えている。教員も加わり、進路指導や大学への不満だけでなく、経済的や精神的なトラブルにも対応します」
 「教育の産学連携も進める。インターンシップなどで、社会がどう動いているか、現場では何が重要視されているか、知ることは学習意欲を増加させるし、職業選択の上でも必要です」
 ――教育の中身も変わっていきますか。
 「学生は『××になりたい』と思い入学して来ますが、考えが変わることもありうる。これまでは学部間移動はやりにくかったが、入学後の専攻変更が自由にできるようにしたい」
 「外国のように二つの専攻を持てるダブルメジャーや、主・副専攻も考えています。例えば医学部なら、がんや不妊の治療に進む人もいるでしょう。がん治療ができても、患者の精神的な問題についてはどうか。不妊治療についても、思いをめぐらせて取り組み、その治療で幸せになるかどうかを深く考えてもらわないといけない」
 ――中期計画では教員の任期制にも触れています。 
「あるプロジェクトに力を入れる場合などに任期制が適当ではないかと思う。だが全員に適用するのは難しいと思う。短期間では教育の成果は出ない。また教授の経験や知識が優れていて、大学として、いて欲しい場合は終身雇用でもいいのではないか」
 ――今後の大学像は。
 「一に教育、二に研究。教員には研究を一に上げる人もいるけど、これからは教育です。両方をバランス良くすることが必要です」(聞き手・平松ゆう子)
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 よしだ・ようじ 山梨大学長(71歳) 群馬県出身。群馬大医学部卒業。80年に旧山梨医科大教授、98年から同大学長。02年10月から統合した山梨大の学長。大学の統合、法人化と変動の時期にトップを務めた。学長の任期は今年9月まで。「レールは引けなくても、路盤工事はできたか」と振り返る。

山梨大学教員の任期に関する規則(平成12年4月1日)

Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年08月03日 01:09 | コメント (0) | トラックバック (0)
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