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2007年08月
掲載事項(記事)一覧


2007年08月27日

横浜市立大学、「任期同意書」の撤回・返却を要求した教員の主張

大学改革日誌
 ∟●最新日誌(8月24日)

横浜市立大学教員組合週報(2007.8.24)

目次 ●「任期同意書」の撤回・返却を要求した教員の主張の紹介

 一昨日の団体交渉で、任期更新問題は、今後の組合と当局との継続審議事項ということになりました。

 また、24日までに、自己申告書を出さない場合にも、不利益措置はない、という確認を当局からとりました。

 しかし、教員組合の8月5日付の「任期更新手続きに関する団体交渉の要求」文書にある「制度への同意の条件となった約束の具体化・制度化が見られない」という理由により、今回、自己申告書提出が求められたことに対して抗議をし、「任期同意書」の撤回・返却を要求した教員もいますので、その主張の要点を紹介します。

1.「同意書」には、「任期制を適用(任期のある雇用契約を締結)することに同意します」とあるにもかかわらず、「同意書」提出後、いかなる「任期のある雇用契約」も締結されていない。雇用契約とは、大学側と被雇用者との間に交わされるものであり、被雇用者の関知しないところで、一方的に大学側が「契約」を結ぶなどということは、ありえない。したがって、「任期のある雇用契約」は締結されていないとみなさざるをえず、任期制は現時点においてまだ適用されていないと考えるのが当然である。

 しかるに、このたび大学側は「今年度末で任期満了となります」とする文書を送りつけてきたのは、明確な違反である。

 一言でいえば、「雇用契約(任期、年俸などに関して)」を締結していないのに、「同意書」を提出した者を「任期つき」教員とみなす今回の大学側のやり方には、大学側と教員の信頼関係を損なう、重大なあやまりがある。

2.平成17年3月15日付の松浦最高経営責任者名による、任期制への同意を求めるための文書「任期の定めのある雇用契約への同意について」には、明確に「今回は、あくまでも任期制の適用に同意をいただけるかどうかを確認するものです」とあるにもかかわらず、「同意書」の提出を任期制の適用とみなすような、「任期更新に伴う自己申告書」の提出を求めることは、違反行為である。

3.昨年10月2日、大学側が開催した公式の「説明会」において、「任期制はすでに発足しているのか」との質問に、座長の馬来副学長が「まだ発足していない」と返答した。にもかかわらず、大学側は平成17年度において任期制がスタートしていることを前提とした、「任期満了」の通知を送りつけてきた。これは許容しえない違反行為である。

4.大学側が「同意書」をとりつけるに際して付した「任期制運用の基本的な考え方について」に示されている、「同意書」を提出した者に対する優遇措置が何一つ実行されていない。ここにも重要な約束違反があるが、それ以上に、このことは、「同意書」提出後、「任期のある雇用契約」がなんら締結されておらず、したがって任期制もまだ適用されていない、と考えることの正当性を証明するものである。

 任期にかかわるような労働契約は、文書をもって示し、それにもとづいて契約を締結しなければならないのは、明らかなことです。また、任期制への同意を求めるにあたって、当局が示し教員に期待を抱かせた諸条件は、法人化後、2年以上経過したにもかかわらず、何ら実行されていません。このことは、任期同意者の期待を裏切るものあり、信頼関係を踏みにじるものに他なりません。当局は、欺瞞的な言葉によって任期への同意を求めたことの責任を明らかにしなければならないと考えます。また組合は上記のような立場をとる組合員の権利をも守るよう努めます。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年08月27日 00:08 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2007年08月24日

横浜市立大学教員組合、任期制問題に関する団体交渉 そもそも「全員任期制」はありえない

大学改革日誌
 ∟●最新日誌(8月23日)

8月23日(1) 当局との「任期更新手続き」に関する第一回団体交渉を行った。

 組合側は、原則的原理的に「全員任期制」はありえないし[1]、従ってそのような制度には反対である旨、年来の主張を繰り返した。

 なお、今回の交渉は、3学部解体・法人化移行への二つの重大な変更が行われようとしている混乱期、評議会・教授会の機能停止のなかで、制度設計の主導権を市当局(改革本部)が握った異常な事態における「任期制への同意」であって、その当時には任期制の内容は不明確であったが(当時の就業規則に関する組合意見書参照)、当局を信頼し、あるいはさまざまの不利益を恐れ、あるいは当局の約束を信用した人々に関するものであり、そうした人々が不利益措置に陥らないためのものであることを一貫して主張した。

 また、平成17年3月時点の「任期制への同意書」は、あくまでも「制度への同意」である。それに基づいて、次に行われるべき任期の明確な提示を含む再任条件等が明記された雇用契約書が結ばれていないので、雇用契約書を持ってはじめて任期の開始となる、というのが組合側の一貫した主張であり、明示的に意見表明された多くの組合員の考えでもあって、当局のスタンス(平成17年4月1日から任期に関する雇用契約も開始したとの主張)とは平行線をたどった。

 結論的にいえば、更新手続きに関しては、「交渉継続」となった。
 したがって、当局との交渉継続中であることから、任期更新諸条件の不確定な段階で当局提示の更新手続きについて何の危惧・懸念も抱かない人々は少ないであろうから(団体交渉要求書はその不安・懸念の意見を集約しているので参照されたい)、そのことへの配慮を求め、それについては了承された(本日発行予定の組合ニュース参照)。

 今回、「3年任期」該当者と当局が考えて任期更新手続き書類を送付された関係者は、当局提示の条件に危惧を抱き、重大な不利益があると懸念する場合(それは大学や社会の情勢変化で十分想定される懸念であるが)には、「任期雇用の契約書を見ていない」、「任期雇用の契約書に署名していない」など、現在も法人化までの身分が継続している、といった自らの考え・主張を文書で提出しておくことが必要であろう。

 組合の見地では、当局への団体交渉要求書が示すように、それがなくても、現在の更新手続きに瑕疵があるので、任期制への同意自体を撤回し、法人化までの身分保障(65歳定年までの期限の定めのない雇用契約)に復帰することができるものだと考えているが、その意思表明は各人・該当者が行っておく必要があろうということである。すでに明確に「任期を明確に規定した雇用契約がなく、それに署名していないのに、今回、更新手続きを送りつけてくるとは失礼千万、今回の手続きを撤回せよ」と求める文書を、経営最高責任者に書留で送った教員もいる。その教員はさらに、かつて提出した同意書を、上記のような諸理由を挙げて「同意撤回の条件があり」として、返還するよう求める文書を副理事長(経営最高責任者)宛に送付している。これは、どうしたらいいか困っている若手には参考になろう。

 当局を信じ、何も疑念を抱かない人は(その多くは多分、当局サイドべったりの人、また多分当局と一体化した人、定年が近く更新手続きをしても自分には何の不利益も不安もない人、いや更新手続きで当局の覚えがめでたい人、などであろうが、それが何人いるのか? 少数者としては絶対の自信を持って再任されると思う人、また、ごく少数としては、不利益措置があれば闘うことを覚悟し、労の多いその闘いに勝利する自信を持っている人もいるだろう)、何も意見も述べずに(意見書提出なしに)更新手続き書類を提出することになろう。

 しかし、任期更新回数が限定されている以上、それによって一番重大な不利益をこうむる恐れのある助手を初めとして、少なくとも准教授までの人々は、任期回数制限が来た場合のことを考えると、また、それまでにどのような事情変更があるかもしれないことを考えると、組合の見地に従った予防措置を講じておいた方がいいのではないかと思われる。

 法人化後採用され、最初から、法人採用であるために、任期制で公募された人々の場合は、任期雇用の契約書にサインしているはずである。(少なくとも組合の入手した昨年度までの雇用契約書では、サインする書式となっている)

 しかし、その場合にも、再任条件、再任審査体制等に関する意見があれば、それを明確に述べておくことが必要であろう。公正な、大学らしい客観的な審査を求めるであろうから。

 たとえば、「普通にやっていれば更新」という基準を客観的に規定せよ、ピアレヴュー体制が確立していない現在の状況では審査基準の適用について安心できない、早急なピアレヴュー制度の制定を求める、大学の自治の制度の下でピュアレヴューがおこなわれるべきであり、憲法的要請からして、そうした大学にふさわしい再任審査を求める、とかいろいろと各人の考え方に応じて意見の表明の仕方はあろう。

 4月昇任で、「経営的観点から」拒否された教員の業績はどう評価されたか?
 4月で昇任した人の業績は、どのようだったか?
 評価・審査の体制は、公正・透明と思うか?
 そもそもかつての教授会のような審査報告書を読んだか?
 審査報告書はあるのかないのか?

 われわれが知る限りは、「任期制に同意していない」人が、昇任を拒否された。つまり、任期制は、同意しない少数者をいじめる(差別する)道具、寒々しい手段になってはいないか?

 任期制は、業績を評価して、それに対するポジティヴな処遇を提示して、人々を奮起させるものとなっているか?

 組合の検討でも問題になったが、任期審査に関する規定を該当者は見てほしい。学長がかなりの権限を持っている。いや場合によっては決定的な(生殺与奪の)権限を持っているとも解釈できる。(組合の議論でも解釈は対極的なものがあった。)
 その学長は、皆さんが選んだ、あるいは選出に参加した学長であるか、信頼できるか、学内構成員によるチック機能は働くか。

 現在の学長には場合によっては問題を感じないかもしれない(だがSDシート記入に際して「脅かし」のメールを送りつけたことをどう見るか?)。しかし、任期更新の継続中に,学長は次々と変わりうる。その場合、つぎに「外部から」「権力的な」学長が投げ込まれた場合(一般の全体的な大学教職員による学長選挙制度がない現在の制度では、それが十分可能である)、審査の公平性がどうなるかわからない。その不安はないか?
 つまりは、憲法の保障する大学自治に関する重大な欠陥がある現状を、そのまま信用していいか、そのような制度を作った行政当局を単純に信頼していていいのか、といったことが問題となろう。

 代表的な意見に関しては、組合の団体交渉の要求書に、すでに明記してある。すなわち、組合員の意見を集約する形で、教員団体としての見解を表明しているので、それを検討してほしい。それが不十分だと考える場合、各人が独自の意見書・見解を明確に追加的に述べておく必要があろう。そのような意見表明の数が多い方がいいと考える。黙っていれば、すべて納得とみなされる。「同意書」を提出しただけで、任期をつけた契約書とみなされる。だまっていればそうなる。
 「反対しないもの、黙っているもの」は、60年安保条約締結時、岸信介政府によって、どのように解釈されたか?

 組合の表明したスタンスと同じであれば、組合員としての自らの見解が代表的集約的に表明されていると考えてもいいであろう。当局との交渉は、組合執行部がやっていくことになる。交渉は継続中である。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年08月24日 00:07 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2007年08月07日

横浜市立大教員組合、任期更新手続きに関する要求「本来の教員評価制度が未確立の段階で、経営側の一方的な審査制度を適用することは、大学自治破壊である」

大学改革日誌
 ∟●最新日誌(8月06日)

8月6日 先日(2日)の執行委員会・拡大執行委員会の審議を経て、いわゆる「3年任期」の教員に対する更新手続きに関して、何重もの重大問題がある、ということで団体交渉を求め、経営トップと直接組合執行部と協議する場を設定するよう求めた。また、大学院手当て問題に関して、抗議と要求を出した。それを知らせるウィークリーにもリンクを張っておこう。夏休みで(われわれも、講義等の学期中の仕事は「休み」、普段できない研究関連の仕事にもっと時間を割きたいのだが・・・)、組合HPへのアップは遅れるかもしれないので。

 専攻長・研究科長等に数理科学の教員が確認したところ、当然のことながら、総合理学研究科は存続しており、この総合理学研究科に今回手当てを削除された教員全員が現在も所属している。そうした大学院研究科組織の構成メンバーに当然支払われるべき手当てを支払わなかった、シラバスだけを見て事務的に処理をした、ということになる。大学院のあり方に関して、またこれまでの経緯に関してなんら調査しない、実に乱暴なやり方である。

 これは、大学院研究科委員会が機能していない(人事課当局・法人当局との連絡欠如の)現状の反映でもある。手当て問題の取り扱いに関しては、研究科長・専攻長と事前にきちんと調整を行い、問題点がないかどうか確認しておくべきものなのである。

 もう一点の問題は、「改革」過程で強行的に廃止した数理科学科等の教員の新しい研究科での任務をきちんと整理し確認してこなかったということである。大学院の理科系の諸コース、とりわけ物理等の基礎的な諸学問において数理科学は絶対必要な科目のはずであり、そうした科目を講義課目として、あるいは、演習科目として設定しないでいいのかという問題がある。これは法人と大学の現在の執行部全体に問いかけられている問題であろう。また、これは、研究院の組織に対しても問いかけられていることである。

 教員組織としての研究院には、数理科学等の教員が全員所属しているのであり、その研究院から、各専攻科や各コースに教員を派遣するというシステムのはずであり、その見地からすれば、数理科学等の教員をしかるべき大学院の専攻の諸科目に派遣するのが筋である。現在の経営と大学・研究院の責任者たちが、その調整を行ったという話を聞かない。

 研究院に所属していて大学院に派遣されないのは、変則であり、適切な科目(しかも当然に必要な数理科学の科目)を新しい大学院の科目に設定することこそ、学問的な必要性からしても総合的な発展を目指すやり方からしても、また「生首を切らない」(あの数年前の激動の「改革」期に語られた言葉)温和な改革の手法としても、基本的な筋道のはずである。

 いったい、研究院はどうなったのか?

 国際総合科学における理科系専攻(修士・博士)は、数学の科目は必要ないのか?

 一昨日だったか、小柴昌俊氏の刺激的で面白いインタビュー番組をNHK・BS2で見たが、物理研究において数理科学は非常に重要だというのははっきりしめされていたが、それはある意味では初歩的な知識ではないのか?その数理科学の科目が大学院になくていいのか?不思議だ。貴重な人材を大学院が活用しないなどとは。

理事長 宝田良一殿
副理事長 松浦敬紀殿

2007年8月6日
横浜市立大学教員組合
執行委員長 永岑三千輝 
                          

任期更新手続きに関する団体交渉の要求

 以下のような諸理由・諸要求により、「3年任期」の対象とされる教員の今回の更新手続きを停止し、改めて「3年任期」の教員に対し、「5年任期と同様の制度」を提案すること、また、任期制度の前提となる教員評価制度を大学の自治の原則に合致する制度として構築すること、そのために教員組合との協議を積み重ねることを要求する。

 当局が示す自己申告書の提出期限が8月24日であり、事態の緊急性に鑑み、8月24日以前に、第一回の当問題での団体交渉の場を設定するように要求する。

―今回の手続きの問題点と要求事項―

 処遇の中でも最も重要だと思われる雇用身分に関して、とりわけ、任期の適用に関して、教員組合になんら原案を提示せず、一方的に経営サイドで決めることは許されない。このまま強行することは、労使対等原則での雇用関係構築に反するものであり、信頼関係に基づく労使関係を構築する姿勢ではなく、不当であり、大学の発展を阻害するものとなる。

 任期制適用に関して、以下の問題点と要求事項に答え、団体交渉を踏まえて、労使の合意に基づいた協定書を作成することを求める。

1.任期開始時期に関する要求

 任期がいつから始まるかは、雇用保障の期間に関係し、とりわけ、助手・助教・准教授の場合、更新回数が限定されていることから、また、分野によっては教授への昇任が教授数との関係で絶対に不可能なことから、重大な問題となる。そうした重要な問題について納得のいく制度を明確に教員側に提示していない。さらに、当局は、雇用契約書が存在しないにもかかわらず2007年4月を開始時点としている。何重もの問題点をもつ開始の時点に関して、経営サイドが一方的に決めていることは問題である。

 当局が根拠としている同意書は任期の開始時期を明確に規定していない。しかも、同意書の文面からすれば同意書とは別に法人化後に雇用契約が行われると読みとれる。期間を明確に定めた雇用契約の締結をもって任期が始まると思っていた教員に、不利益措置となるような任期開始(2007年4月)を一方的に法人が定めることは重大な問題をはらむ。同意書に任期不記載の当局責任を認め、任期を明記した個別契約書の締結を持って任期開始とすべきである。

 「教員評価制度」の結果を任期更新の判定に用いるとすると位置付けているにもかかわらず、当局の都合で「教員評価制度」が2年遅れてスタートし、しかも本年度の評価結果は処遇に反映しないとしている。このような当局の怠慢を自ら反省せず、「教員評価制度」の結果を待つことなく、任期更新の審査を別途行うことは重大な違反と言える。

 任期制度と評価制度の相互関係から当然の帰結として、処遇に反映される「教員評価制度」が実施されると同時に実質的な任期開始となるべきであると考えていた教員も多い。

 以上の問題指摘に対して、教員の納得出来る説明を行うことを求めると同時に、同意書を提出した教員に対して即刻雇用契約書の締結を行い、それをもって任期開始時期を明確にすることを求める。

2.「3年任期」・「5年任期」の同等扱いに関する要求

 当局は法人化前の教員説明会での配布資料(添付資料参照)において、「任期が3年となる者については、任期年数の上限を5年任期のものと同様の扱いとなるようにする。したがって準教授の場合、最長15年まで認める」としている。また、職員任期規程の第2条の別表1にも、教員説明会の資料にあると同様、「任期が3年となる者については、任期年数の上限を5年年期の者と同様の扱いとなるようにする。したがって、助教の倍は最長10年まで、准教授の場合は最長15年まで認める」としている。

 こうしたことから、該当する教員は、5年任期の教員と同様に運用されるものと考えていた。この「同様の扱い」を反映させた具体的運用方法を示すことを求める。組合に提示された「雇用契約書 兼 労働条件通知書 平成19年 年 月」なる書式を見ると、「任期更新回数」が明記されることになっているが、この運用を実質的に否定するような「任期更新回数」の明記を許すことはできない。「任期更新回数」の項の削除を求める。

3.「雇用契約書 兼 労働条件通知書 平成19年 年 月」なる書式によれば、労使協議の場に持ち出すことなく、任期に関して重大な不利益変更を行っている。すなわち、「任期は年度単位とし、年度途中採用者は採用年度を任期の初年度とする」ということを追加挿入している。対外的に「3年任期」、「5年任期」で募集をかけながら、すべての審査を終えて、いざ採用する段階になると、雇用契約書でそれ以下の任期に削減することを「その他」の条項で示し押し付けるなどというのは、公序良俗に反する。この事項を撤回すべきである。

4.今回、突如「3年任期」該当者であることを知って、不当だと異議を申し立てる教員が、すでに教員組合にも直接訴えてきている。こうした個別の教員の異議申し立てに対して、謙虚・慎重・誠実に対応せよ。任期制に同意したのは、当局が法人化後の任期更新について「普通にやっていれば再任する」システムにすると説明していたからである。制度への同意の条件となった約束(副理事長の教員説明会文書参照)の具体化・制度化が見られないこともあり、「そのようなシステムが作られていないので任期制への同意は撤回する」との教員の意思も、合理的な態度である。

 この二年間の経験を総合的に踏まえて、任期制への同意を撤回するとの教員の意思表明を認めよ。教員によって理解と態度が異なるのは、まさに、当初の同意書調達を踏まえて、当局が各教員に明確な契約の提示をしなかったことが、そもそもの原因だからである。

―本質的な問題の指摘と要求―

 上述と重なる部分もあるが、以下、時間をかけてつめていくべき本質的な問題に関わる指摘と要求を提示しておきたい。

1.本来の教員評価制度が未確立の段階で、経営側の一方的な審査制度を適用することは、大学自治破壊である。教員評価制度が出来上がっていない段階で、法人当局が、任命権を持っている管理職で構成した「人事委員会」において、教員に不利益となるような判定を出すことは、すでに述べたこととあわせ何重にも不合理であり、不法である。

 また、当局がその任命権限にもとづいて組織している現行の教員評価委員会も、一般教員の自由な意思表明によって編成されたものではなく、あくまでも便宜的試行的なものと見るべきであり、これをもって教員の不利益となるような審査を行うとすれば、大学自治の原則から逸脱し、憲法的にも根本的に問題をはらむものである。

 ところが、現行のものとして教員組合に提示された「雇用契約書 兼 労働条件通知書 平成19年 年 月」なる書式によれば、「更新の有無」の項目に、「更新する場合があり得る」となっている。この文言は「原則は更新しない」ことであることを明確に示している。このように重大極まりない決定を、経営審議会は承認したのか。この文言を撤回せよ。そして、従来繰り返し明言してきたとおり、すくなくとも「普通にやっていれば更新される」、「普通にやっていれば再任する」と明文で記載せよ。
 同時に、その項目において、「任期更新回数」が明記されることになっている。その更新回数はいかなる原則で明記されるのか。労働契約通知書の段階で一方的に雇用者側に示されるのは不当である。教員組合の基本要求からすれば、何回かの更新後は、「定年までの期限の定めなき雇用」に移行すべきであり、その意味でのテニュアを制度化すべきである。したがって、この観点からも「任期更新回数」の項目を削除せよ。

2.このことと関連し、「普通にやっていれば再任」と説明してきたことと、今回の「雇用契約書 兼 労働条件通知書 平成19年 年 月」における原則非更新の規定とは身分保障の上で根本的に重大な不利益変更である。同意書を取り付けるまでの説明と今回の更新時の契約書の文言との齟齬は、当局に対する不信感を決定的なものとする。これにより、教員が、同意書を提出した時点での態度と今回の更新手続きにおける態度とを変更することは合理的な根拠を持つことになる。そのことを認めよ。

3.経営側の一方的で恣意的な審査を許容する文言は、今回示された「再任基準」の文言からも明らかである。その基準は、きわめて主観的なものであり、曖昧なものである。なんら客観的な基準がない。その判定を行うとされる人事委員会のあり方とも関連して、この再任基準は、いかようにでも適用できる危険性をはらむ。再任基準を提示するに際して、客観的基準を明記せよ。さらにその基準を判断適用するため、大学自治に基づく審査体制を構築することが、公正妥当な本来の任期更新手続きの前提として必要である。ピアレヴューの原則にもとづく審査体制を早急に構築せよ。また、公正で透明な異議申し立て制度を構築せよ。

4.この間の団体交渉の記録確定においても確認したように、処遇に反映させる教員評価制度に関しては教員組合との交渉事項であり、それはいまだ確立していない。他方、今回のように杓子定規に3年任期を適用するとすれば、まさに適用された准教授以下の教員は何年か後には更新回数制限で失職という重大な身分変更を受けることになる。

 労使協定に基づく教員評価制度の存在しない現在の任期は、その意味で、本来の任期(制限された更新回数に含まれる任期)ではないことを確認せよ。また、法人化後に採用の教員に関しても、早急に定年までの身分保障を確立していく制度(移行条件、その審査基準、審査体制など)を構築せよ。

5.大学の教育研究の発展のためには、安定的な強力な教授陣が必要であり、そのための雇用の安定が必要である。法人化後は任期制を掲げて公募しているとしても、採用された教員の定年までの任期の定めなき雇用保障があってこそ、教育研究に専心できる。将来が保障されない不安定な任期制度では、定年までの雇用保障のある安定した大学を目指して多くの教員が去っていくのは必然となる。大学の教育研究体制の発展の見地から、本来のテニュア制度の構築を行うべきである。その方針に関して、経営サイドの責任ある表明を文書で求める。

以上

--------大学院手当て問題での抗議と要求--------- 

理事長 宝田良一殿
副理事長 松浦敬紀殿

2007年8月6日
教員組合執行委員長
永岑三千輝

大学院手当て問題に関する抗議と要求

 この間、数理科学科の教員等に対する大学院手当ての突然の廃止が問題になっています。手当ては、当然にも、教員組合との協議事項でありますが、この7月の唐突な削減問題に関して、組合には何の通知も連絡もありませんでした。この点、第一に抗議します。しかるべき釈明を求めます。

 第二に、法人化以前は,研究科委員会のメンバーであるかどうかで支給されました。海外出張期間でも、研究科委員会のメンバーとして出張期間中における教育研究のための仕事をしているものとして支給されました。大学院での教育だけでなく,運営,研究業務に従事している人には支給する,という原則からです。要するに,研究科委員会のメンバーには支給してきたのが原則です。

 この制度を変えたのかどうか、変えたとすれば,何の交渉もなく,行ったのは不当であります。変えていないとすれば,当然,・・・先生と数理科学の教員にも支給すべきです。

 以上、教員と教員組合を無視し、唐突な変更を執り行っている法人に対して、厳重に抗議し、説明と協議を行うことを求めます。

以上

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2007年08月03日

首都大学東京労組、「任期評価の検討開始にあたっての組合の見解と要望」

首都大学東京労働組合
 ∟●任期評価の検討開始にあたっての組合の見解と要望

任期評価の検討開始にあたっての組合の見解と要望

2007年8月1日 公立大学法人首都大学東京労働組合 中央執行委員会

************************

 私たちは法人化の過程で教員の任期制、とりわけ本法人がめざしている「全員任期制」には強く反対してきた。教育研究を担うスタッフがめまぐるしく交替するのでは学生にも都民・国民に対しても無責任であり教育研究機関としての大学の自殺行為だからである。
 またこれまで期限なしの雇用の中で瑕疵なくつとめてきた労働者に、納得できる勤務条件の改善もなく期限付雇用に切り替えるのは明らかな労働条件の悪化だからである。
 にもかかわらず、法人は応じないものには懲罰的な給与制度と昇任停止措置で臨み、昇任者と新規採用者にはすべて任期制を強行してきた。その際に法人はこの合理性のない任期制を『公正・公平な「教員評価」を軸に、教員のステップアップと組織の活性化を図る「任期制」』(『教員の新たな人事制度』(平成18年1月))であると称した。
 この任期制が始まってすでに1年半も経過しようとしている現在、ようやく法人は人事制度等検討委員会に「任期評価」策定を提案しようとしている。
 私たちは教職員の雇用と労働条件に責任を持つ組合として、「全員任期制」という基本方針にはあくまで反対だが、現に「任期付教員」が多数いる以上、さし迫った再任判定で不当に職を奪われる教員がひとりでもでてはならないと考えている。また任期評価を巡って労働条件の悪化が生じることも許さない。
 したがって、以下に任期評価に関する組合の基本的見解を改めて示し、法人当局および評価方法策定に関わる学内諸機関がこれらの点を十分に考慮した上で検討に入ることを要望する。……


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2007年08月01日

横浜市立大、任期制 明確な契約書なしに、一方的に「任期更新」手続きに入る

大学改革日誌
 ∟●最新日誌(7月31日)

7月31日 この間、任期制同意書を出した教員のうち、当局が3年任期とみなし、しかも、当局がその任期の開始を任期制度への同意書と同時とする見地から、一定数の教員を選び出し、再任の意思確認の書式、再任のための業績等の記載書式が送りつけられた。

しかしこれには、任期制に同意することで当局に協力する姿勢を示そうとした教員のなかにも、強い反発、怒り、不安が巻き起こっている。「任期制に同意することで協力の姿勢を示したのに、任期制不同意の教員に対しては行われない再任確認・再任審査を行い、不利益措置を行うなら、到底、法の基本原則、法の前の平等の見地からしても許容できない」、

あるいは、「任期制度には同意したが、それに基づく雇用契約はまだ結んでいない、その点では他の身分承継教員と同じ法的状態にある」、

あるいは、「任期制についてです。人事から届いた書類を添付いたしました。この書類を見ると何年かごにはクビになるのかととても恐ろしく感じて参りました。・・・任期制等については,契約書のような書面でのやりとりは一切やっておりませんし,ハンコすら押す手続きはありませんでした(調べてもらえればすぐ分かると思いますが...)このことは事実です。やはり,以前から在職している先生方が契約に判を押さないのと同じように,任期制は契約が成立して始めてなすものだと思います。ただHPでの案内には,任期制のことはのっておりましたが...。このように,契約が成立していない事実で更新というのが納得できない・・・」といった声が、教員組合に続々と届けられている。

教員組合としては、顧問弁護士とも相談し、2日の拡大執行委員会で議論して、しかるべきスタンスを組合内外に知らせるつもりである。各人に対して、いかなる任期なのかを明確に示さないで、その明確な契約書なしに、一方的に「任期更新」手続きに入ることができるかどうかなど、法律問題をしっかり検討して行きたい。

身分・雇用継続に関わることは、少しばかりの大学院手当てなどとは決定的に違う重みを持つ処遇条件であり、軽々しい処理は許されない。その重みをどの程度法人当局が認識しているかも、今後の折衝、団体交渉で明らかになろう。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年08月01日 00:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
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