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2007年01月
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2007年01月18日

京都工芸繊維大、助教に任期制導入

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007011700055&genre=G1&area=K10

「助教」に任期制 来年度導入 5年、新採者対象 京都工繊大

 京都工芸繊維大(京都市左京区)は16日までに、現行の助手に相当し、4月から新たに導入する「助教」を任期制にすることを決めた。新規採用者を対象とし、同大学の助手が助教に移行する際には、任期を設けないという。

 助教は、自ら教育研究する職務とされ、全国の国立大で4月から、現行の助手が助教と、研究教育の補助をする「助手」の2種類に分けられる。同時に助教授は「准教授」に変更される。

 同大学によると、助教の任期は5年で、再任の回数制限は設けない。5年ごとに研究、教育活動の業績などを審査し再任するかどうかを決め、決定に不服の場合は、任期中に再審議の場を設けるという。

 また、講師と助手は昨年10月1日から、新規採用者について5年の任期を設定。助手には再任に回数制限はないが、講師は再任できないようにしている。

 同大学は2004年秋、任期制の検討を開始。昨年1月、学内の人事委員会が助教と助手はすべて任期制にして、再任も1回限りとする答申をまとめた。しかし、職員組合などから反対意見もあり、新規採用者のみを対象にして回数制限も外すことにした。

 同大学の功刀滋理事(総務・教育担当)は「任期制は、学内の活性化がねらいだ。努力している人を引き上げるなど適正な人事や処遇ができると考えている」と話している。

 京都大は、基本的に助手を助教に読み替える方針で、任期制は一部の研究科や研究所などに導入されており、今後も各部局で対応することにしている。

(参考資料 これまでの記事)
京都工芸繊維大学職員組合、「大学教員の任期に関する規則の一部改正」への意見書
京都工芸繊維大学職員組合、任期制導入に関わる最近の動き
京都工繊大職員組合、「昇給に関わる勤務成績評価要領案」に関する交渉の報告
京都工芸繊維大学職員組合、「任期制は、本学教員の身分保障の根幹を揺るがすものである!」

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URL : http://labor.main.jp/blog/archives/2007/01/post_222.html

2007年01月17日

国際教養大学の全教員任期制・年俸制と横浜市立大学の類似点、TOEFL進級基準・教授会の人事権剥奪など

 秋田県の国際教養大学で採用されている全教員任期制について,開学後初の契約更新で4分の1の教員が再任を果たせず退職に追い込まれた事件を最近の記事で紹介した。いま,同大学の人事を含めた組織運営について強い関心を持つ。

 この問題について,Wikipedia(国際教養大学)は,「教員陣は開学時に「更新の可能性ありの3年契約」で雇用されたが、個々の教員の研究や教育における業績不足、特に博士号未取得を理由に、2006年度末には英語集中プログラム(EAP)の教員の14人中7人(その全員がアメリカ国籍)、EAP外では35人中4人(その内2人は外国人博士、2人は日本人修士)が1期生の卒業も見届けられないまま解雇される。これらのポストの後任者は2006年夏、秋の2度にわたるThe Chronicle of Higher Education(en:The Chronicle of Higher Education)などの国際専門誌、および各種国際学会・研究会のウェブサイトやメーリングリストを利用した大規模な公募で決定された。
 解雇の根拠とされた教員評価の手法の公正性、最高学位が修士であるTESOL(en:TESOL)において実務経験よりも博士号の有無や博士課程に在籍中か否かを重視することの意義、その一方で博士号どころか修士号さえ持たない日本人教員が豊富な実務経験を理由に部門責任者などの役職を更新されている事実などが明らかになり、学内外で議論を呼び起こしている」と説明している。

 また,BLACKLIST OF JAPANESE UNIVERSITIESは次のように報告している。

Akita International University

Despite wanting PhDs (or the equivalent) for faculty, AIU offers 3-year contracted positions with no mention of any possibility of tenure, plus a heavy workload (10 to 15 hours per week, which means the latter amounts to 10 koma class periods), a four-month probationary period, no retirement pay, and job evaluations of allegedly questionable aims. In other words, conditions that are in no visible way different from any other gaijin-contracting "non-international university" in Japan. Except for the lack of retirement pay.

 これを読む限り,再任の基準はそれほど明確ではないようだ。加えて,週10コマの講義ノルマ。 参考資料として,Chronicle Forums での議論もある。

 同大学の場合,全教員に教員評価制度を導入し年俸制を採用する。この点について新聞報道は次のように書いている。

「2004年4月の開学当初から、教員の年俸制、任期制とともに、人事評価制度も導入している。課程長ら責任者が教員の自己評価や同僚、学生の評価を判断材料に、教育や研究、地域貢献などの項目ごとに点数化。これを基に、学長が最終的にS、A~E、Xの7段階で絶対評価する」(読売新聞2006/10/28)

「正規の教職員はすべて三年の任期制で、年俸制が適用される。教員については、授業に関して学生、同僚、自己がそれぞれ評価を行う。学生は学期ごとに授業評価表を提出、同僚教員は月に一回程度、二、三人で評価にあたる。そのうえで、課程長ら責任者が総合的に判断する。授業以外の教員の活動については、報告を受けて判断する。
 評価は教育活動や研究活動などについて、百点満点で採点。その点数により、A―Eの五段階に分ける。実績によっては、これをさらに上回るSと下回るXとする。Sは翌年の年俸が二割増となり、Xは二割減となる仕組み。」(読売新聞2006/02/11)

「評価基準には「研究活動」や「地域貢献」など六つの項目があり、学生らは5分の1以上の配点が敷かれる「教育活動」講義部門の評価を担当。教材や授業の分かりやすさ、質問への受け答えなどを判断する。本人申告も含めた評価は所属長が総合評価し、最終的に学長が判断するという。」(毎日新聞2004/02/11)

文科省、公立大学の法人化を契機とした特色ある取組(詳細)

(公立大学法人国際教養大学)
○教員については、業績評価、事務職員については業績評価および能力評価(スタッフ層のみ)を実施している。評価期間は暦年(1月~12月)とし、最終評価は翌年2月中に行われ、3月に各人へ通知することとなる。業績評価は通常5段階評価であるが、特別な業績がある場合には、さらに2段階の特別評価枠が加わり、これら評価結果に応じて翌年度の年俸が上下最大20パーセントの範囲内で変動する。大学側の契約時の期待を満たすことが標準評価(プラス・マイナス・ゼロ)となる前提であり、契約時の合意年俸額が維持されることとなる。

公立大学法人国際教養大学役員報酬等支給基準(PDF:41KB)
公立大学法人国際教養大学教職員給与規程(PDF:141KB)

 これらを読んでいくと,国際教養大学は横浜市立大学と非常に類似した大学のように思える。類似点は,まずどちらも公立大学法人で,国際教養を教育の柱に掲げていること,全教員を対象にした任期制を導入していること(因みに,全教員任期制は全国国公立大学で他に「北見工業大学」「首都大学東京」「横浜市立大学」「長崎県公立大学」の4大学),全教員対象の年俸制を導入していること(因みに,全教員年俸制は他に「首都大学東京」「横浜市立大学」),学生にTOEFL取得を強制的に義務づけていること,教授会の人事権を剥奪していること(国際教養大では,「人事の決定権も、教授会による合議制ではなく、学長を含む8人の理事(長)・委員による「大学経営会議」が決定する」と報じられている(朝日新聞2004/02/07),などである。国際教養大学の場合,まともな教授会が機能し,自治が確立しているのだろうか。

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URL : http://labor.main.jp/blog/archives/2007/01/toefl.html

2007年01月11日

国際教養大学全教員任期制、開学後初の契約更新 教員4分の1退職へ

 秋田県の国際教養大学は,全教員を対象にした任期制(3年契約)を採用する数少ない大学の一つである。開学時に採用された教員の契約が今年度末で切れる。結局のところ,同大学の任期制では,契約更新対象者27名のうち12名を退職させることになったという(約半数近い)。
 この退職者数は,下記新聞にもあるが,全教員45名のうちの4分の1に当たる。自分が関わった学生の卒業を見ることなく退職させる,こうした極めて流動性の高い人事を実施して,学生に責任をもった教育はができるのだろうか(無理であろう)。先進性を売り物にする大学であるが,実質はいわばパートタイマー教員大学のように見える。
 他方,大学行政に忙しいはずの役職者は全員再任されたという。「契約更新しなかったのは、もっといい人材がいると思ったからだが、何をどう頑張れば更新されるのかを、もっと明確にすることが今後の課題だ」という同大担当者によるコメントを読む限り,契約更新(再任)基準がそれほど明確ではないようだ。いずれにしても,全教員任期制の本質をものの見事に表す事例と思われる。
 因みに,同大学の教員構成はここ

教員、4分の1退職へ 国際教養大、開学後初の契約更新 /秋田県

■朝日新聞(2006/12/17)

 国際教養大学(秋田市雄和椿川)で、開学した04年に採用された教員27人のうち11人が、今年度末で退職することになった。全教員45人の4分の1にあたる。同大では3年契約で教員を採用しており、今年度末が初めての更新期。契約書には「契約更新も可能」と書いてあることから、退職教員の中には「更新できるだろう」と思っていた人もおり、学生の間にも波紋が広がっている。

 「教員として成績が上がっていたのに、大学を去るなんて想像できなかった……」

 退職が決まった米国人教員の1人は、今回の結果にため息をつく。学生の授業評価などがもとになる勤務評定は、04年度は中ぐらいのランクだったが、翌年度は1ランクアップ。「これなら更新できる」と思っていたという。
 同大によると、今年度末で契約が切れる27人には今年7月末、「カリキュラムなどの変更を見越し、人事を刷新する」と明言して、「自動的な契約更新はしない」と伝えた。
 しかし、管理職などの教員11人については契約を更新した。残りのポストについては、契約更新しない16人にも応募資格を与えた上で公募した。
 16人のうち15人が、外部から応募した約400人とともに受験した。4人は合格したが、11人は大学を去ることが先月末に決まった。
 「ほかの先生より学生の関心を引きつけるのがうまかったのに」。退職する教員に教わったことのある1年生の女子学生は、突然の展開に戸惑う。
 中嶋嶺雄学長は「契約が3年で切れるというのは大前提で、何度もそう伝えてきた」と話す。今回は開学して初めての更新期。大学による一方的な「解雇」と誤解されないよう、「教員の任期制など、本学の特色を理解してほしい」と学生向けに通知文を出した。
 ただ、「更新も可能」という契約書のニュアンスを巡っては、大学と教員の間で温度差があったようだ。同大の担当者は「契約更新しなかったのは、もっといい人材がいると思ったからだが、何をどう頑張れば更新されるのかを、もっと明確にすることが今後の課題だ」としている。



評価制導入の国際教養大 更新かなわず 教員4分の1退職

■産経新聞(2006/12/26)

 ◆レベル競い合い学内活性化

 公立大学法人として全国で初めて大学教職員の任期制を導入した国際教養大(秋田市、中嶋嶺雄学長)が実施した初の契約更新で、全教員45人のうち教授、助教授を含む12人を退職させることが25日までに分かった。大学教員の任期制は各地で導入され始めているが、実際に“大量退職”が実施されるのは異例。大学教員の競争はますます激しくなりそうだ。
 (大坪玲央)
 大学教員の任期制は一般に、特定のプロジェクトの教員などに適用されることが多いが、国際教養大は平成16年の開学から教職員全員に任期3年の契約制度を適用。来年3月末に最初の雇用契約が切れる。
 大学では今年7月末に、19年3月で契約が切れることを全教員に通知。教員評価作業を進める一方で、その後、国際専門誌などで教員募集をしたところ、米国をはじめ世界各国から402人が応募。研究や教育実績で書類選考し、34人が同大で実際に模擬授業や面接などを行い、20人と新たに契約を結んだ。この結果、契約が更新されずに退職させられる教員は、全教員45人のうち約4分の1の12人(外国人10人、日本人2人)に達した。
 国際教養大では毎年春と秋の各学期後に講義の内容などの教育活動、学術著書の執筆や学術会議の主宰などによる研究・国際貢献活動など、37項目で教員評価を実施。学生も各学期後に教材の分量や課題の内容、成績評価など27項目で授業を評価している。
 今回の契約更新では、以前から在籍していた教員については、学生や学長らによる評価が加味されたが「学生の評価がすべてではない。論文執筆などの実績や模擬授業などで総合的に評価した」(同大)という。再任用されないことに学生から不満の声が上がった教員もおり、学長が直接、学生たちに説明した一幕もあったという。
 中嶋学長は「残念ながら、3年間で1本も論文を書かない教員や、教え方のレベルが、トップクラスの大学を目指す国際教養大としては通用しない教員もいた。今回の新規採用でさらに学内が活性化すると信じている。形だけの公募ではないし、優れた教員が獲得できた」と話している。

 全教員に任期制を導入する試みは、地方で動き出している。国立大学法人・北見工業大(北海道北見市、常本秀幸学長)は、16年度から新規の全教員に5年任期制を適用した。
 常本学長は「地方では、学生にとって魅力ある大学にするためには内部からの競争、改革が絶対に必要だ」と訴える。北見工業大では、学生の評価が契約更新だけではなく、任期中の研究費配分にも直接響く。厳しさを背景に「学生の授業評価や研究評価は年々上がってきている」(常本学長)という。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年01月11日 00:10 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/2007/01/post_221.html