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2006年06月21日

横浜市立大学の任期制・昇任問題、組合要求と当局回答

横浜市立大学教員組合
 ∟●「教員組合週報」( 2006.6.19 )

団体交渉の文書回答項目に関する要求書

4 月25 日に行われた団体交渉において積み残しとなった項目につきまして、その後、文書による回答をお示しいただきました。つきましては、これに関する当組合の見解を以下項目ごとに申し述べますので、再度ご回答いただきますようお願い申し上げます。ご回答は、再度の団体交渉の開催、もしくは文書により、6 月上旬までにお示しいただきますよう要望いたします。

一 現在、大学当局が進めている教員昇任人事および関連事項に関する要求

1.現在、大学当局が進めている本学教員の昇任人事プロセスは不透明かつ説得力に乏しく、教員間に不安や疑念を引き起こしている。今回は特に昇任候補者の推薦が誰のどのような判断基準に基づいて行われたのかについて明快な説明を求める。さらに、今後どのようなプロセスを経て昇任決定に至るのかについて具体的な説明を求める。

当局側回答 4月25日団体交渉で回答済み。

組合の見解 4月25日には、申し入れ書の後の推移を中心とした説明はなされたが、申し入れ書で求めた「昇任候補者の推薦が誰のどのような判断基準に基づいて行われたのかについての明快な説明」は依然として不十分であると考える。より明確で透明性のある説明をするよう努められたい。

当局側再回答 今回の推薦手続きについては、各学部長等の考えに基づき実施され、手続きの詳細について多少異なるところがありました。今後昇任に当たってどのようなルールで進めていくかについては、検討し次回の昇任作業に反映させていきたいと考えています。

2.今回の大学改革における教員全員任期制の導入は関連法規の条文と付帯決議、法曹界での議論にてらして違法性が極めて強いばかりでなく、関係教員の労働条件の一方的な不利益変更にあたるというのが当教員組合の一貫した基本的見解である。横浜市立大学から公立大学法人への移行に際して、教員の身分は法に基づいて継承されている。この身分継承者が教授等への昇進に際して、すでに獲得している定年までの期間の定めのない雇用保障に関する権利を放棄するよう強制されることは重大な労働条件の不利益変更に当り違法である。したがって、昇任有資格者と認定された者に対して、任期制受け入れの諾否に係らず速やかに昇任の発令をすることを求める。昇任の機会を利用して任期付き雇用契約への同意を強制することは、重大な違法行為であると当組合は考えていることを通告する。

当局側回答 通告なのでコメントはありません。

組合の見解  「重大な違法行為であると当組合は考えていることを通告」したのに対してコメントがないというのであれば、当組合の主張する違法性を認めたと解される。ただちに、昇任人事にあたって任期制受け入れを条件とする方針を撤回したことを文書で確認することを求める。もし、当組合の主張を受け入れず違法性の認識がないというのであれば、当局は合法性の論拠を明確に述べる義務があり、このような回答では団体交渉における誠実交渉義務を果たしているとは言えない。期間の定めのない雇用における昇進の機会がある制度からその可能性がない制度への変更は、重大な労働条件の不利益変更に当たるという組合の再三の指摘に、当局はこれまでなんら明確な反論をしていない。再度の回答を求める。

当局側再回答 教員全員に任期制を導入することは違法性が高いという見解が示されていることは承知しております。しかしながら、市大では法人化にあたって任期制を基本とした制度設計をしており、昇任に際しては新たな雇用契約を前提としていますので、引き続き任期制に同意していただけますよう働きかけてまいります。

3.任期付の雇用契約を教員が受け入れた場合、どのようなメリットとリスクが生じるかについて、雇用主としての公立大学法人は詳細な説明を行い、労働契約条件を文書で示し、しかるべき考慮・検討時間を保証する必要がある。このプロセスを欠いた労働契約は無効であるというのが当組合の基本的見解である。この立場を踏まえ、次の事項を要求する。

1.昇任後の賃金、労働条件について文書で明示することを求める。

当局側回答 雇用契約書及び労働条件通知書を示し、雇用契約を結ぶ手続きを行いますので、その際に賃金等について明示されます。

組合の見解 「任期付の雇用契約」を受け入れる以外に昇進はないという提示のしかた自体に問題があると考えているが、さしあたり当該契約について以下の点を求める。
 (i) 雇用契約書及び労働条件通知書の雛形を組合に提示されたい。
 (ii) 今年度の昇任人事における賃金算定基準についての原則ないし考え方を説明していただきたい。

当局側再回答 
(i) 別紙のとおりです。
(ii)従来の横浜市における昇格手続きを参考にして決定します。

2.昇任人事に際して昇任候補者に推薦された教員が任期つき労働契約の締結を検討しようとする場合、「再任」の基準・条件が明示されていない状況においては、契約締結の諾否について適切な判断を当人が行うことは困難である。これに関して「普通にやっていれば再任される」という趣旨の発言が以前の当局説明会においてなされたが、「普通」とは具体的に何を意味しているのか曖昧なので具体的で明確な説明を求める。

当局側回答 再任手続きの詳細については、現在検討中ですが、再任は説明会でもお話ししましたが、普通にやっていれば再任されるという考えを基本としております。詳細についてはしかるべき時期になりましたらご説明します。

組合の見解 「具体的で明確な説明を求める」とした当方の要求に答えていない。「しかるべき時期」はすでに法人化をした昨年までに過ぎ去っており、現在再び昇任人事に際して問題になっている。これ以上曖昧なまま引き延ばすような態度は認められない。

当局側再回答 任期制・年俸制・評価制が連動して運用されるよう検討しておりますので、その進捗状況に応じて、できれば年内には基本的な枠組みをお示ししたいと考えております。

4.今回の昇任人事に関する規程および内規は平成17年12月20日施行とされているが、当組合がその存在を確認したのは平成18年2月1日の団交時であり、全文入手にはさらに数日を要した。教員の身分や労働条件に関する重要事項について、当局が当組合に速やかな周知を行わなかったことは労使間の誠実で信義ある関係を損なうもので極めて遺憾である。このような事態の再発防止を強く求めるとともに、今回の昇任人事規程および内規について内容を再検討するための協議を当組合と速やかに行うことを求める。

当局側回答 一般的に施行日と手続き開始時期は、ずれます。なお、学内における情報共有システムについては検討を進めており、夏前にはご説明できるものと考えております。

組合の見解 組合が提起している問題に対する回答になっていない。以下の点を含めて再度の回答を求める。
(a) 規程第104号「教員昇任規程」(平成17年12月20日施行)の決定は、いつ、どの機関によってなされたのか。
(b) 各「教員昇任内規」(平成18年1月24日施行)の決定は、いつ、どの機関によってなされたのか。
(c) これらの規程がただちに全教員に対して周知されなかったのはなぜか。
(d) .昇任人事の推薦を求めた際、推薦者およびそれを補助する教員管理職にこれらの規程は示されたのか。示されたとすれば、その際、これらの規程を他の教員に明らかにしないように指示したのか。指示したとすれば、それはなぜか。
(e) これらの規程の決定に当たって、教員組合との協議を経なかったのはなぜか。
(f) これらの規程の内容を再検討するための協議を当組合と速やかに行う用意があるか。

当局側再回答 
(a)「教員昇任規程」は12月20日の教員人事委員会で決定しております。
(b)「教員昇任内規」は1月24日の教員人事委員会で決定しております。
(c)一般的に推薦を必要とする昇任については、必ずしも全体に周知した上で実施しなければならないものとは思われませんが、次回以降の検討課題とさせていただきたい。
(d)今回の推薦手続きについては、各学部長等の考えに基づき実施され、手続きの詳細について多少異なるところがありました。今後昇任に当たってどのようなルールで進めていくかについては、検討し次回の昇任作業に反映させていきたいと考えています。
(e)及び(f)様々なご意見については今後の参考とさせていただきたいと考えております。


投稿者 jinkenyogo : 2006年06月21日 00:00

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