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2006年01月
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2006年01月27日

首都大学東京の全教員任期制、「学問の自由」「大学の自治」に対する完全否定

東京都立大学・短期大学教職員組合
 ∟●大学に新しい風を第9号(2006年1月25日)

この任期制度では、安心して教育も研究も出来ない
住宅ローンも組めず結婚も出来ない 
任期の付かない制度を選択して、いい人材が集まる、まともな大学の人事制度への転換を図ろう!

2006.1.22  教員有志

2001年に提示された教員の大幅削減目標で、4大学の教員数795名(講師以上の教員590名+助手205名)を720名(それぞれ530名+190名)にすることが計画されていた。しかし、大量の教員の流出によって、予定外の教員補充をしたにもかかわらず05年4月1日現在で704名(各々、528名+176名、短大および学長を含む)へと減少し、法人化以前に削減計画は超過達成された。それにも関わらず法人当局は、給与をベースダウンする新たな人事給与制度を昨年11月30日に提案してきた(以下、新々制度と略す)。
この新々制度は、「教員の任用は任期制が原則」とする「全員有期雇用の大学」であり、かつ昨年度の都の教員の給与水準と比べて、生涯賃金が少なくとも2500万円も低下する人事給与制度に変更することである。この様な人事給与制度であるので、教員流出のさらなる促進が危惧されている。
この人事給与制度の実施により、教員流出・在学学生の学習環境の低下・入学生の学力低下・外部資金導入の低下など、大学の質と活力の急激な低下が起きた場合には、この制度選択を呼びかけた理事長と学長など法人の最高責任者達は責任を取る姿勢を明示するべきである。
新々制度の元では、安心して教育も研究も出来ない、住宅ローンも組めず結婚も出来ない、いい人材が集らない、などの問題が発生するであろう。本稿では、これらの問題に触れると同時に、我々教員が任期の付かない制度を選び、大学の再生を図ることを呼びかけたい。

<安心して教育も研究も出来ない >
その1.任期制=5年後に「雇い止め」によって実質的な解雇が可能な制度
新々制度の導入によって、法人は再任時において合法的に「雇い止め(契約切れ)」とすることが出来る。「任期制」の最大の問題点は、単なる「雇い止め」でなく実質的な「解雇」が可能という点である。最長15年在職が可能なのであって保障ではない。したがって、解雇に関する就業規則(注1)は無関係であり、何らかの理由も示さずに、使用者は5年ごとに「契約しない権利」を行使できるのである。たとえ、再任評価がS,A,Bであっても、それは単に再任基準を満たしているだけで、使用者側は必ず再任しなければならない義務を負っているわけではなく、京大再生研の例があからさまに示している(注2)。再任が認められるかどうかは、大学の教員組織の判断ではなく、法人(雇用者)によって決められる。「解雇」なら個人も組合も闘えるが、「契約切れ」「契約終了」では極めて困難である(注2)。
 
その2.教員の任期評価を「C」とすれば、容易に雇い止めが可能
新々制度案(11/30)のP.12の「5.教員評価委員会」では、『部局長は、教員評価委員会における評価結果を踏まえて絶対評価を決定する』 と、部局長が決定することが書かれているが、部局長を学長(副理事長)が任命することになっているから、部局長を罷免することにより決定を覆すことも可能である。また、「評価基準及び評価結果については、外部委員による審査を行い、妥当性を担保する」と書かれており、外部委員が部局長の決定に介入し、反古にする可能性が盛り込まれている。
そして、再任時において再任するかどうかの判断材料となる「(2)任期評価」に関して、「評価の段階は、教員評価委員会の評価結果に基づき、部局長が決定する。」と書かれており、任期評価が「C」の教員は、再任されないことが書かれている。任期付き雇用に同意すれば、このような評価が出ることを覚悟しておく必要がある。

その3.「自己都合退職による失業給付」は、雇用者都合による解雇の半分
 任期付雇用は、任期満了をもって自動的に合法的に解雇できる制度であり、解雇された場合には、「雇用者都合による解雇」ではなく、「自己都合退職」の扱いとなることを、法人は言明している。自己都合の退職の時は、雇用者都合による退職と比べて失業給付期間(給付日数)は、雇用保険の加入期間や年齢にもよるが、短くおよそ半分の期間(10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日)であり、従って、給付総額も低くなり、不利である(注3)。

その4.実効性の乏しい「ステップアップ型」という言葉のまやかし
 法人側は、今回の人事・給与制度について、准教授(助教授)に2回の再任機会があるのだから15年間在任することが可能であり、これだけの期間があれば過去の実績から言ってほとんどが教授に昇格が可能である、と説明している。しかし、ここには重大なまやかしがある。  
過去においては、教授・助教授の定数が保証されており、平均的な昇格のスピードが推定可能であった。ところが新大学では、毎年減額される運営交付金による人件費総額抑制という大枠のために、定数が絶対的なものでない。実際、昨年末に情報がリークされたように、1年間に准教授から教授へ昇格する割合は「5%」と法人は考えているようである。そうだとすれば全員の昇格には20年かかることになる。後で、公式見解ではないと打ち消したようであるが、衣の下に鎧が見えた例えにふさわしい。大学改革の過程において数年間人事凍結がされていたことを考えると、人事の停滞を正常な状態にするには20数%の昇格枠が必要である。しかし現在の人件費総枠においてすら5%であるから、将来人件費総額がもっと減額されれば、それが4%、3%にも低下することもあり得ない話ではない。
その場合には、評価「C」が純粋に教員の業績に基づく判断でなく、定員や人件費総額という、教育・研究とは別の経営的視点から「B」に相当する教員を無理矢理「C」に評価させられる圧力が部局長にかかることも十分に考えられる。現在、法人当局はあたかも教員サイドが教員評価の決定権をもっているかのような説明をしているが、現在の法人組織の教員人事は、個別の選考は別にして、定数管理に関連して法人当局のお墨付きを得てから人事がスタートしているので、この大枠がきつくなったときにどのような事態が生ずるかは、想像に難くない。

その5.教員の身分が、法的に不安定化――「学問の自由」の本質的問題
 上記に述べたことは、教員の身分に法的な保障がないことを意味しており、法人の一存でいくらでも就業規則の変更が可能であり、あるいは運用裁量権によって人事雇用制度の変更がいつでも可能であることを意味する。これは学問の自由の保障である教員の身分の保障を根底から崩すものであり、「大学の自治」の実質的剥奪である。このことは、憲法23条(学問の自由)、教育基本法10条(教育行政)、学校教育法59条1項「大学には、重要事項を審議するため、教授会を置かなければならない。」などの諸法に反するものである。
さらに、「高等教育の教育職員の地位に関するユネスコ勧告」(97年11月)17条(注4)に学問の自由のために必要な高等教育機関の自己管理としての自治の精神が示されている。この自治の中心的なものは、教員の人事権に関するものであるが、法人のやり方は、その否定である。また18条では「自治は、学問の自由が機関という形態をとったものであり、高等教育の教育職員と教育機関に委ねられた機能を適切に遂行することを保障するための必須条件である」と述べられているが、その精神に反するものである。高等教育に関するユネスコ勧告や宣言(98年10月)に憲法のような拘束力はないが、我が国は批准しており、我が国の国立大学法人や私立大学における定款または寄附行為は基本的にその精神にのっとっている。わが首都大学東京の諸規則は極めて例外的にそれらに明白に違反している点で、大学の存立基盤を切り崩していると言える。

< 住宅ローンも組めず結婚も出来ない >
その1.任期付雇用は、住宅ローンも組めず結婚もできない
 住宅ローンを任期付教員が借りられるのかについて、ある銀行の融資担当者に質問したら、明白にNOの回答であった。「そのことは言わない方がいい」と行員は忠告してくれたが、虚偽の申請としてローン契約が、破棄にならぬか心配だ。誰が、有期雇用の借り手に30年という長期で有利な条件のローンを貸すであろうか(あったら法人は、示して欲しい)。そのような不安定な身分の若年層は、結婚生活を始めることがより困難になる。昨今、少子化対策が叫ばれているが、不安定な雇用形態は、若年層の生活破壊と婚姻率の低下につながり時代に逆行している。

その2.人件費大幅削減(法人化以前より生涯賃金2500万円減)
 新々制度による給与制度は、昇給率が高い任期付き教員の場合で、かつ順調に昇格することを仮定したモデルの場合ですら、従来の給与制度と比べて、生涯賃金が給与のみで2500万円も下がる点で、経済的損失は重大であることが判明した。昨年4月に実施した給与人事制度では任期付に同意した場合、昇給幅が年間で最大50万円に達する大盤振る舞いであった状況から、一転して、緊縮の給与制度へと転換したことになるが、僅か8ヶ月での方針の転換であり、またいつ変更するかも分からない。制度選択の違いを超えて、この様に極端に賃金水準が大幅ダウンする原因は、年俸制の名の元に、生活関連手当(扶養手当、住居手当、単身赴任手当)を全廃したことが根本原因である。生活の基盤を支えるこれらの賃金要素を削減しておいて、「魅力ある、活力ある人事給与制度」と一体いえるのか。

その3.教員給与の国立大との生涯賃金差は3500万円を越え、いい人は呼べない
 我々の大学は、国立大に比べて基本給が低く、大学院手当(院生を指導する教員に対する手当で、都では特殊勤務手当という名称)も低いだけでなく、昨年度に減額された。さらに問題は、この手当が調整額になっていないことから、ボーナスの算定基準に含まれていないことである。その結果、国立大の教員の年収と比較して、教授30万円、助教授・講師25万円、助手5.5万円も年間給与が低くなっている。そして、この手当が退職金や年金にも反映されないという基本的仕組みのために、これらを含む生涯賃金では、教授の場合で国立大よりも1200万円以上(助教授で1000万円以上)も劣悪な処遇となっている。また、多くの国立大で定年が65才となっている点で、給与の総額はさらに2400万円以上低いことになる。これでは、国立大からいい人は呼べないし、呼んでも来てくれない。

<任期の付かない制度を選択して、いい人材が集まる、まともな大学の人事制度への転換を図ろう!>

 そもそも独立行政法人とは、行政の業務において、企画立案部門から実施部門を独立行政法人として切り離し、行政を効率化するためにそこに大幅に裁量権を与えたものである。公立大学という公教育の実施において、公立大学法人に裁量権が付与され、自律性のある組織としての事業の実施が出来るように、地方独立行政法人法69条(注5)に規定されている。それに基づいて、自治体は大学の特性を配慮する義務があるだけでなく、法人当局は自律的に業務を行うことが求められている。法人当局が自律性のある組織として真剣に大学構成員の声を聞く耳を持たない限り、本当に安心できる人事給与制度ができない。
将来の大学の再生に向けて日々努力している我々教職員にとって、次の大事な立場のあることを忘れてはならないと考える。
1)同意書は唯一の武器(法律上の保護規定がある)であること。任期付雇用(有期雇用)が、教員・労働者に不利益なことが明白であることから、任期付雇用には、本人の同意書が法律上(大学教員任期法、労働基準法)必須条件となっている。同意書がない限り、任期付雇用は、法律で禁止されている(したがって、労働組合が、労働者の立場に立って「任期制の全員への一律的適用」に反対しているが、これは法律上当然のことである)。
2)我々は人事給与制度の継続的抜本的改善を求める立場にあること。
3)我々は法人当局の運営と管理責任を明らかにし、問える立場にあること。
4)我々は学生院生に直接に責任を持つ立場にある。それ故、首都大学東京の現状の報告と共に、再生に頑張る我々教員の立場として、任期の無い制度を選択し、広く国内外の世論、有識者・都民・国民に対して、我々の姿勢を示せること。

(注1):教職員就業規則:「第25条(解雇)1項 教職員が次の各号の一に該当する場合は、これを解雇することができる。(1)勤務成績が不良なとき、(2)心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えないとき、(3)その他職務を遂行するために必要な資格又は適格性を欠くとき、(4)業務上又は経営上やむを得ないとき」と書かれている。理事長は、4号の場合は、経営判断で解雇が可能である(しかも、職員の降任及び解雇手続に関する規則によらずに解雇が可能)。上記以外の号については、部局長等から申出を受け、人事委員会(事務局長が長)の審査が必要である。

(注2):京大の再生医科学研究所における井上教授の再任拒否事件
1998年5月(教員任期法施行直後)に5年任期の教授に採用された井上教授の再任について、02年9月に外部評価委員会が成果の著しい同氏の再任を是としたにもかかわらず、同年12月、同研究所の教官協議会がこれを否決したことに端を発する事件。井上氏は処分を不服として裁判所に告訴したが、「同意に基づく任期満了で、処分にはあたらない」と京都地裁が判決し、井上氏の訴えを棄却した(05年3/31)。問題は、再任ルールは任期制導入時点で全く不明で、再任審査の内規が4年後の02年7月にできたが、再任不可への不服申立て制度は最後まで設けられていないことである。さらに、外部評価委員の再任可の結論にもかかわらず、なぜ教官協議会で再任が否決されたかについての納得のいく説明はなく、裁判長が、原告への任期制の説明が不十分であり、再任の否決について「極めて異例ともいえる経緯。恣意的に行われたのであれば、学問の自由や大学の自由の趣旨を学内の協議員会自らが没却させる行為になりかねない」とさえ述べている(05年4/1毎日新聞)。第三に、今回の判決が訴えを棄却したのは、任期付きポストについて「任期満了時の再任の法的保障は一切ない」と判断したが、いかに十分な研究成果を挙げていても、何の理由も明確にされないまま再任が拒否されることが法的にはありうることを示した。この判決について「人材の使い捨てはよくない」「これが判例となるのはよくない」と尾池京大総長が、被告側の機関の長としては異例といえる見解を表明(05年4/2京都新聞)。
一律的な任期制が導入されれば、社会的に説明できないような動機に基づく教員解雇制度として機能する危険性があり、自らの将来に対する強い不安を抱えながら研究を進めざるをえず、教員が大学の担い手として、教育や研究の社会的責務を長期的な視野で果たすことも難しくなる。そして、任期付きポストが劣悪とされて大学から有能な教員が大量流出し、創造的な教育と研究が死滅することとなりうる。任期制が、教員身分の不安定化をもたらすだけでなく、大学の学問の自由と自治、そして研究と教育そのものに対し破壊的に作用する危険性をもっている。この事件は決して特殊事例ではなく、任期制のもとでは再任をめぐる深刻なトラブルが頻発する可能性を示している。

(注3):失業給付の基本手当日額 = 賃金日額×給付率である。ここで、賃金日額 = 離職日以前の6ヶ月間のボーナス、特別手当を除く収入総額÷180日、給付率は、60才未満で50~80%。また基本手当日額に上限額があり、30歳未満6,580円、30歳以上45歳未満7,310円、45歳以上60歳未満8,040円、60歳以上65歳未満7,011円である。したがって、雇用保険の加入期間が15年の45才の研究員の場合は、120日分で給付総額は、高々96.48万円である。

(注4):「高等教育の教育職員の地位に関するユネスコ勧告」(1997.11)17条「学問の自由の適正な享受と以下に列挙するような義務および責任の遂行は高等教育機関の自治を要求する。自治とは、公的責任、とりわけ国家による財政支出への責任の体系に沿った、学術的職務 と規範、管理および関連諸活動に関して高等教育機関が行う効果的意思決定、および学問の自由と人権の尊重、これらのために必要とされる自己管理である。」

(注5):地方独立行政法人法第69条(教育研究の特性への配慮) 設立団体は、公立大学法人に係るこの法律の規定に基づく事務を行うに当たっては、公立大学法人が設置する大学における教育研究の特性に常に配慮しなければならない。


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2006年01月26日

文科省、任期制の若手研究者を定年制に移行させる「テニュア・トラック」制度を導入

■日経(2006/01/23)

 文部科学省は二〇〇六年度から、世界に通用する若手研究者を育て自立を促す事業を始める。任期制で採用された若手研究者が成果を上げれば定年制に移行できる制度「テニュア・トラック」を導入する大学や研究機関を支援する。
 テニュア・トラックは、五年間などの任期制で採用された若手研究者が成果を見せれば、任期後にその研究機関で定職のポストに就ける制度。文科省はこの制度を導入する大学や理化学研究所などの研究機関に年二億―三億円を助成する。対象は年間約十機関。一機関あたり年間十人程度が採用される見込み。
 大学で博士号を取得した後に研究機関で任期制で働く「ポスドク」は、〇四年度に一万二千人に達しているが、定職に就けないポスドクの高齢化が問題になっている。

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北見工大、常本学長が再任 「教員の任期制や評価制度」が評価された?

■北海道新聞(2006/1/22)

北見工大学長 地域に愛される大学に

 北見工大で十三日に行われた学長選考会議で学長候補者に選ばれ、事実上、再任が決まった。独立法人化後、学長は六年を越えて務められないため、四月から二年間が最後の任期となる。……

…… 二○○二年に学長に就任、○四年に始まった国立大法人化の前後二年間という荒波を乗り越えた。昨年秋の文部科学省の業務実績評価では、道内の国立大の中でも高い評価を獲得した。
 「国立大学の法人化後は、人件費などが削減され、各大学の経営が厳しくなってきました。これからは地方の小さな大学がいかに活性化するかが問われてくるでしょう。私たちはその中で、地元にいろいろ還元しながらも特色あふれる大学づくりを目指してきました。業務実績評価の結果は、努力した成果が認められた形です。私も学内も、改革を進めてきた方向が間違っていなかったと知って安心しました」……

…… 研究の質の向上を目指して、全国でいち早く教員の任期を五年とする任期制や学生が教授陣を評価する評価制度を導入。学力だけでなく人間力向上のための授業にも取り組んできた。
 「日本よりも雇用が厳しいアメリカなどを視察して、教員のやる気が違うことに気付きました。北見工大でも教員の眠った力を引き出したかったんです。年々学生からの評価は上がっています。評価を気にしすぎて講義の質を落とすことがないように注意しながらも、学生からの評価も上げたい。また建築業界や自動車メーカーの不正が取りざたされる中、学生には倫理工学で技術屋としての心構えを学んでほしいです」



北海道新聞(2006/1/14)

北見工大、常本学長が再任 「先端技術と人材地元に

 北見工大の常本秀幸学長(64)は二○○六年四月からの再任が決まったことを受け、十三日に同大で記者会見を行い、「少子化に向け、生徒を確保するために質の高い教育と魅力ある研究のレベルアップに努めたい」と決意を語った。

 常本氏は「大学をいかに活性化させるかが法人化後の課題。その中で、教員の任期制や評価制度など本学の大胆な計画が教職員に評価されたのではないか」と話し、また二期目に向けて「この大学を良くしようと教職員の意識も変わってきている。地域にありながらも先端的で特色のある新しい大学をつくり、優秀な学生を確保したい」と述べた。……


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青森公立大、成果に応じて研究費を支給する制度 4年間の任期制

■読売新聞(1/17)

〈教育ルネサンス〉変わる大学 人材養成、現場主義で 青森公立大

……
 同大は以前から、教員の成果主義を導入するなど大学改革を積極的に進めてきた。03年度には教育、学内、地域、研究の4分野でそれぞれ貢献したポイントを申告してもらい、その成果に応じて研究費を支給する制度を導入した。さらに教員に緊張感をもってほしいと、04年度以降に採用した教員を対象に4年間の任期制を導入した。
 改革が進む背景には、同大の志願者が激減している実態がある。一般選抜の志願者は開学時の1993年度には2196人だったが、2005年度には4分の1以下の455人にまで落ち込んだ。佐々木恒男学長は「少子化の影響だけでなく、東北新幹線八戸駅開業により、八戸地域の生徒が東京の大学に目を向けてしまった」と分析する。
 佐々木学長は「全入時代といわれるが、それはただの数字上の計算でしかない。実際、優秀な生徒は東大など銘柄大学への進学を希望しており、実態はもっと厳しい」と危機感を募らせており、今後もさらに改革を進める方針だ。


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2006年01月24日

都立大・短大教職員組合、声明「教員の新たな人事給与制度選択にあたって」

東京都立大学・短期大学教職員組合
 ∟●教員の新たな人事給与制度選択にあたって(手から手へ2394号、2006年1月23日)

《声明》教員の新たな人事給与制度選択にあたって

           
2006年1月23日
東京都立大学・短期大学教職員組合中央執行委員会

任期制を受け入れるか否かは、教員の自由な判断で!
任期制選択は、権利縮小につながる選択です!
任期制不同意教員の権利と処遇改善の運動を展開しよう!
公正で透明な評価制度の確立を!
教育と研究の持続的な発展を保障する人事給与制度の再確立を!
「全員任期制」方針の撤回まで組合は闘い続けます!

********************
 
 去る1月17日未明の団体交渉で、組合が1月4日に提出した「教員の昇任問題に関する緊急要求について」に対する 当局側の回答が出された。組合は「全員任期制」という法人の方針、そこから導き出される措置については認めない 立場を明らかにした上で、一定の前進をみた部分について合意に至った。
 すでに1月20日午後から制度選択関連の書類が配布され、2月10日までに回答することとなっている。任期を受け入れるかどうかは、あくまでも教員ひとりひとりの判断によるべきであり、かつ本人の同意が無い場合は無効であることを改めて確認したい。また、決して不当な圧力のもとで任期制の適用が行われるべきでないことは、いうまでもない。この点を組合は厳に注視して行く。 
      
*         *         * 
 昨年までの交渉で、給与構造の一本化、任期のつかない教員の限定的な昇給制度、今年度昇給分の反映など、非常に不十分ながら、現状の一定の改善と今後の闘いへの足がかりが作られた。その上に立った今回の交渉の結果については、『手から手へ』第2393号(1/17付け)に掲載したとおりである。
 要点を確認すると次のようになる。
第1に、2005年度昇任者については、昨年度の「新制度」選択者と同様に任期がつかない制度に戻ることができる。
第2に、現在の「講師」職にある教員については、従来の助教授審査に相当する審査を経た後に昇格することが可能、 かつ任期制は2005年度昇任者と同様の扱い、という点が前進面である。
第3に、昇任と任期の関係については、まず任期のつかない教員も昇任審査の対象となることが確認された点は評価できる。ただし昇任後は任期制を適用するとされており、後者について我々は認めることは出来ない。
第4に、2005年度新規採用者への任期制の適用に関しても、今回の交渉では撤回させることが出来ず、任期の1年延長にとどまった。
第5に、今後採用する教員についての一律任期制適用という方針も残念ながら撤回させることが出来ず、今後の課題として残っている。
 これら課題として残った点は、任期のつかない教員に対する昇給の改善(時限措置の撤回)、正当な基準による扶養手当・住居手当等の復活などと共に今後の交渉において譲れない問題として、改めて要求してゆくことを決意している。
 組合は、法人当局が「全員任期制」という方針を撤回し、あくまでも大学教員任期法で定められ、他大学で実施されている様に、限定的に任期制を運用する立場に立つべきであると考え、繰り返し主張してきた。当局は、法人発足後、「全員任期制」への執着によっていかに大学にマイナスの効果をもたらして来たかを反省すべきである。さもなくば大学の再生と持続的発展はありえないであろう。また、強行することによりもたらされる大学の疲弊と衰退については、法人の代表者の責任を厳しく問うことになる。
      
*         *         * 
 以上のように、人事給与問題をめぐる待ったなしの時間制約の中での交渉において、限定的ではあるが、今回昇任問題について一定の前進と今後の闘いの足がかりが得られた。そうしたなかで、昨年11月30日に基本的に合意した人事給与制度の枠組みによる、制度選択が始まることになった。先に述べたように、任期制を受け入れるかどうかは、あくまでも教員ひとりひとりの自主的判断によるべきであり、管理監督権限を持つ部局長などからの要請や圧力のもとで、 任期制を取らざるを得ないという事態が発生することは、絶対にあってはならないし、明白な不当労働行為として断固反対する。個人の意思においてどうしても任期制を選択したい、と考える教員がとればよいのである。また残念ながら 今回の交渉では制度選択の自由が獲得出来なかった2005年度新規採用者や、これから始まる制度選択で任期制を受け入れる教員がたとえあったとして、それらの教員に対する任期制の運用は、教学組織において民主的に行われるべきである。
        
*         *         * 
 組合は、任期制の濫用は、「解雇によらず使用者が首切りの出来る制度」で労働者の権利縮小につながる道であると認識しており、ましてや「全員任期制」という方針は大学を崩壊に導くもので必ず撤回させる必要があると考えている。来年度以降、新規採用者も増えるなかで一定数の教員が制度面から任期つきとなることが予想されるが、教学組織を含め現在の大 の停滞を打開し、学生や都民に責任を負うことの出来る教育と研究の持続的な発展を行える大学を再生する動きを、より全面的に展開して行かなければならないと考えている。
 その最初の課題として任期のつかない教員の昇任など人事上および差別的賃金の撤廃など給与上の処遇改善を必ず達成し、また任期つき教員の権利擁護の運動に取り組む所存である。  
         
*         *         * 
教員の皆さんに訴える
 組合の交渉において、人事給与制度が、不十分ながらも一定の前進が出来たのは、昨年行われた制度選択において、過半数を超える教員が法人の圧力に屈することなく,また短期的な自己の利益に拘泥することなく、大学人としての良識・見識に基づき、「新制度」の選択を拒否したことによる。
 法人当局がどの様に喧伝しようとも、学生・都民に責任ある教育研究を進めるには、私たち教員が必要な時間を費やさなければ、その成果の実は得られない。必要な時間は、任期という無機質な尺度でなく、教員が団結し相互に支え合い切磋琢磨し合って、現場で学生と厚い共同作業の結果で決まるものである。
 本学の将来を担う若手・中堅の教員各位はもちろん、定年を間近に控えた教員各位こそ、自らの定年後の本学の教育・ 研究環境の行く末を真摯に憂え、次世代を育て支援する価値ある仕事について、今一度、教育従事者にとって一番大事な 物差しが何であるのか、誤りの無い選択をしていただくことを強く訴える。
 我々が選択する制度は、今後に採用される教員の人事給与制度に大きな影響を及ぼすことにもなる。今回の交渉を通して労使の間には、給与体系について今後も交渉する道が出来ている。「全員任期制」という、大学の発展につながらない制度に固定するのか、安心して教育研究に専念し得る制度に変える一歩を踏み出すことが出来るのかが問われている。
 闘いの新たな段階を迎え、教員の皆さんのご理解とご支持、教職員の運動への参加を改めて呼びかけるものである。 


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年01月24日 00:38 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2006年01月18日

鳴教大、教員に任期制導入 新年度採用から研究活発化狙う

http://www.topics.or.jp/News/news2006011705.html

 鳴門教育大学は十六日、経営協議会を開き、学校教育学部と地域連携センターなど学内全六センターの教員に任期制を導入することを決めた。人事交流を活発化し、教育研究を活性化させるのが狙い。

 任期制の対象は、四月二日以降、新たに採用する助手以上の教員。任期は教授、助教授、講師が五年で、助手が三年。再任可能で、同大教育研究評議会が再任審査を行う。<1>論文発表数など研究活動<2>研究指導した学生数など教育活動<3>学内委員への就任など大学運営への貢献<4>地域貢献や国際交流など社会貢献活動-などが審査の対象となる。

 文部科学省によると、部分的な導入も含め、教員の任期制度を設けている国立大は、二〇〇三年十月現在、八十大学を超える。県内では、徳島大学が〇三年度から全学部の助手以上の教員に任期制度を導入していたが、〇四年度から法人化に伴い制度変更し、現在は各学部で特定のプロジェクト担当として採用している教員らに一年から五年の任期を設けている。



鳴教大、教員に任期制導入 教授・助教授・講師は5年、再任可能

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首都大東京、1月20日から、新たな制度選択 17 年4月昇任者も、制度選択可能

都立大・短大教職員組合
 ∟●手から手へ第2393号

1月20日から、新たな制度選択
17 年4月昇任者も、制度選択可能
講師についても、同様の取扱い

******************
 1月17 日午前1時40分より、組合は法人当局と団体交渉を行い、現在の「新制度」「旧制度」に代わる、新しい教員の人事給与制度について、「全員任期制が原則」とする法人の基本姿勢と組合の「任期制」に関する考えには、今なお大きな隔たりはありますが、「当局が人事給与体系を整理し制度を一本化したことを評価」し、合意しました。
 具体的には、「旧制度」については任期制適用に対する同意の有無を回答する方法、「新制度」については、任期制の適用除外を希望する者については、申出書を提出する方法で意思を確認し、17 年度の新規採用者については、任期の再設定を行い、その内容を通知して確認というものです。17 年4 月昇任者については、引き続き任期制を適用することが原則としていますが、組合の要求やこれまでの経過も踏まえ、他の新制度適用者と同様の取扱いとすることになりました。
 講師級の教員については、従前の助教授昇任選考に準じた審査を実施し、給与上の昇格措置を行うこととし、制度選択については、17 年4 月昇任者と同様の取扱いを行うことになりました。 ……

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年01月18日 01:35 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2006年01月11日

京都大学任期制再任拒否事件控訴審、大阪高裁の不当な判決文(全文)

弁護士湯川二朗のホームページ
 ∟●京都大学任期制教員再任拒否事件(井上事件)大阪高裁不当判決!(05/12/30)

①京都大学任期制教員再任拒否事件(井上事件)大阪高裁不当判決!(05/12/30)
 任期付大学教授の再任拒否をめぐる初めての高裁判決である。現在、大阪高裁第9民事部と第11民事部の2か部に事件が係属している。平成17年12月28日、第11民事部で判決の言い渡しがあった。

 処分性の有無(行政事件訴訟法の取消訴訟の対象に当たるかどうか)が争点であった。行政事件訴訟法の改正もあり、また最高裁も徳州会病院事件判決(H17.7.15二小判、同10.25三小判)に象徴的に見られるように処分性の判断を緩和しつつあったから、地裁の訴え却下判決の見直しは必至であろうと予想していた。

 ところが、あにはからんや、高裁でも処分性なしとの判断で控訴棄却となった。判決文を見ても、地裁判決の上塗りで控訴審での実体審理や私たちの主張が全く考慮されていないものだった。申し訳ないが、高裁の裁判官は私たちの書面を全く読んでおらず(判決文記載の控訴人の主張の要約は理解不足を自認している。)、行政法の解釈論も全く知らず、行訴法改正があったことも最高裁判例の動きも全く理解していないとしか言いようのないものだった。およそ私たちが裁判所に何を求めているのかに真正面から答えていない内容であり、極めて不当な判決であった。

 そこで、私たちは即日、最高裁に上告兼上告受理申立の手続をとった。

1)事件の内容
2)大阪高裁第11民事部判決

控訴人(第1審原告) 井 上  一 知
被控訴人(第1審被告)京都大学総長訴訟承継人
国立大学法人京都大学
同代表者総長  尾  池   和  夫

主    文

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は,控訴人の負担とする。

事実及び理由

第1 当事者の求めた裁判
 1 控訴の趣旨
  (1)原判決を取り消す。
  (2)本件を京都地方裁判所に差し戻す。
 2 控訴の趣旨に対する答弁
   主文同旨
第2 事案の概要等
1 事案の概要
 本件は,京都大学総長より,平成10年5月1日,平成15年法律第117号による改正前の大学の教員等の任期に関する法律(平成9年6月13日法律第82号・以下「任期法」という。)に基づき,5年の任期で京都大学再生医科学研究所の教授として任用された控訴人が,京都大学総長が控訴人に対して平成15年4月22日付けでした任期満了退職日通知書による通知は,控訴人の再任を拒否し,控訴人を失職させる旨の行政処分に当たり,同処分は違憲・違法であるなどと主張して,同総長を被告として,同処分の取消しを求める訴訟を京都地方裁判所に提起した(同裁判所平成15年行ウ第16号事件)が,原審が,訴えを却下するとの判決を言い渡したので,これを不服として控訴した事案である。
 (なお,京都大学は,国立大学法人法〔平成15年法律第112号〕により,平成16年4月1日,国立大学法人京都大学となり,同法律附則9条により京都大学総長の権利義務を承継した。以下,便宜上,承継の前後を区別しないで,任有権者と組織体を区別し,控訴人の任命権者であった京都大学総長をいうときは「京都大学総長」と,組織体としての京都大学をいうときは「京都大学」と称し,訴訟上の地位に関連していうときは「被控訴人」と称する。)

2 前提となる事実(争いのない事実及び証樋上容易に詰められる事実)
(1)控訴人は,昭和47年9月30日,京都大学医学部を卒業後,京都大学医学部附属病院外科研修医等を経て,昭和53年4月1日,同大学大学院医学研究科博士課程に入学し,昭和59年1月23日,同博士課程を修了した。その間,アメリカの大学で研究生活等をした。その後,控訴人は,昭和59年10月1日,京都大学助手大学院医学研究科,昭和62年12月1日、同大学講師大学院医学研究科にそれぞれ任用され,平成7年5月TL日,同大学助教授大学院医学研究科に任用されて腫瘍外科学講座の助教授として勤務していた(争いのない事実)。
(2)京都大学は,京都大学胸部疾患研究所及び京都大学生体医療工学研究センターの改組・転換等により,京都大学再生医科学研究所(以下「再生研」という。)を開設することを計画し,平成8年11月にその設置準備委員会を設け,平成1O年4月9日に再生研を設立した(甲6の1,98)。
(3)再生研設立に先立ち,同設置準備委員会委員長本庶佑は,同年1月14日,「京都大学再生医科学研究所教官公募」と題する書面(以下「本件公募要項」という。)で,職務内容を「臨床応用可能な代謝系人工臓器作成をめざす研究」とし,就任時期を同年10月1日(予定)として,再生研再生医学応用部門器官形成応用分野を担当する教授1名を公募した。なお,本件公募要項には,任期についての記載はなかった(甲6の1)。
(4)控訴人は,平成10年1月中句ころ,本件公募要項を知って,上記委員長宛に,履歴書,研究業績日録,主な論文等所定の資料を添えて応募書類を提出した。控訴人は,その後,面接審査を経て,平成10年3月ころ,再生研教授に任用するとの内示を受けた(甲3 0, 乙15)。
(5) 京都大学は,平成10年4月9日,任期法3条1項を受けて,「京都大学教官の任期に関する規程」(以下「本件規程」という。)を定め,これを公表した。本件規程には,任期法4条1項1号及び3号による任期を定めて任用する教官の対象となる教育研究組織とその職及びその任期と再任の可否並びに任期法4条2項の同意に関する書面の様式が定めら  れ,再生研の器官形成応用分野の教授,助教授,講師,助手もその対象とされて,その任期は5年,再任の可否については可と定められている。
 また,京都大学は,同日,「京都大学再生医科学研究所規程」を制定し,これを公表した。この規程には,再生研の目的,所長,研究部門及び施設の設置等の他,重要事項を協議するために協議員会を置くこと,協議員会に必要な事項は別に定めること等が定められている。
 さらに,同日,「京都大学再生医科学研究所協議員会規程」が制定された。この規定には,上記協議員会は,所長,再生研の教授及び京都大学の教授で協議員会の議を経て所長が委嘱した者で組織することのはか,協議員の任期,定足数,議事決定方法等が定められている。
 なお,再生研の教授の任命権者は,国家公務員法55条1項,2項,人事に関する権限の委任等に関する規程(平成13年1月6日文部科学省訓令第3号)3条1項により,京都大学総長であった(甲4,5,乙1)。
(6) 控訴人は,平成10年4月20日,本件規程に定められた同意書の様式に則して,「私は,京都大学再生医科学研究所再生医学応用研究部門器官形成応用分野教授に,就任に際し,大学の教員等の任期に関する法律(平成9年法律第82号)第4条第1項第1号及び京都大学教官の任期に関する規程第2条の規定に基づき,任期を平成10年5月1日から  平成15年4月30日までとされることに同意します。]と記載した平成10年4月20日付けの同意書を作成し,これを,再生研の松本事務長を介して京都大学総長に提出した。(甲6の3,乙4,原審における控訴人本人)
(7)再生研の協議員会は,平成10年4月21日,再生研再生医学応用分野の器官形成応用分野等の研究につき,5年程度で具体的な成果を得て終了することを基本とし,原則として5年の時限を課すと決定した(甲6の2,31)。
(8) 控訴人の上記同意書の提出を受けて,京都大学総長は,平成10年5月1日,控訴人に対し,任期法3条1項1号に基づいて,任期を平成15年4月30日までとするとした上で,京都大学教授再生医科学研究所再生医学応用研究部門器官形成応用分野(京都大学再生研教授)に昇任させる処分(以下「本件昇任処分」という。)をした(甲1)。
(9)再生研において,平成14年4月18日,協議員会決定として,任期制教官の再任に関する手続を定めた「任期制教官の再任審査に関する申し合わせ」(以下「本件申し合わせ」という。)を制定した。
 本件申し合わせには,任期制教官は,任期満了の12か月前までに書面をもって,所長に再任のための審査を請求することができ,その申請者は,該当する任期中の学術的業績,社会的貢献,及び学内の教育・行政への貢献に関する報告書,それらの評価に必要な資料,再任後の研究計画書を申請後1か月以内に所長に提出すること,再任審査申請が前記の期限までに行われなかった場合,及び再任審査申請後に申請を取り下げた場合,身分は任期の末日をもって終了すること,再任審査については,別に設置する外部評価委員会の意見を聴取した上で,協議員会が可否を決定すること,所長は,申請者の学術的業績,社会的貢献について外部評価委員会を設置し,これに評価を委嘱すること,再任の可否決定は,任期満了の6か月前までに行うものとすること等が定められていた(甲7)。
(10)控訴人は,平成15年5月1日以降も再任されることを希望し,平成14年4月23日,再生研の当時の山岡義生所長(以下「山岡所長」という。)に対し,「任期制教官の再任審査申請書」と題する書面により,本件申し合わせによる再任審査を申請した(甲10)。
(11) 再生研において,平成14年7月18日,協議員会決定として,「京都大学再生医科学研究所任期制教官の再任審査に関する内規」(以下「本件内規」という。)を制定するとともに,本件申し合わせを廃止した。
 本件内規の内容は,本件申し合わせとほぼ同様であるが,再任の可否の決定について,「協議員会は,外部評価委員会による評価に基づき,再任の可否について審議決定すること」と改め,再任の可否決定の時期について,「ただし,特別の事情により再任の可否決定を行うことが困難なときは,再任申請者の同意を得てこの期日を変更することができる。」との文言を追加し,外部評価委員会に求める評価対象事項を「学術的業績,学内の教育並びに行政への貢献,社会的貢献及び再任後の研究計画に関する評価」と改めたほか,協議員会の可否決定の方法を,「再任を可とする無記名投票」をし,「再任を可とする投票が,投票総数の過半数に達しない場合,再任を認めないこと」と定めるなど数項の規定が追加されている(甲8)。
(12) 再生研の山岡所長は,控訴人の再任審査をするため,控訴人の任期中の学術的業績,学内の教育・行政への貢献,社会的貢献及び再任後の研究計画に関する評価について,吉田修奈良県立医科大学学長を委員長とする委員7名の外部評価委員会を設置し,外部評価委員会は,平成14年9月18日付けで,山岡所長に対し,求められた評価事項についての評価意見を付した上,結論として,「控訴人の再任を可とすることに全委員が一致して賛成し,今後の活躍に期待をしめした。なお当該研究所の任用に当たっての期精々目標が明確に提示されていないので総合的判断は不可能であり,本答申は国内での一般的な5年任期のポストとしての適否を,与えられた資料と当該者からの意長聴取に基づいて検討した結果の報告であることを付記する。」との報告書(以下「本件報告書」という。)を提出した(甲33の4)。
(13)再生研の協議員会は,本件報告書の提出を受けて数回の協議を経た上,平成14年12月19日開催の協議員会において,控訴人の再任の可否について上記方法で投票を行った結果,投票総数17票中,再任を可とする票が1票で,投票総数の過半数に達しなかったため,控訴人の再任を認めない旨を決定した。
 これを受けて,再生研の山岡所長は,控訴人に対し,平成14年12月20日件けの「任期制教官の再任審査結果について」と題する書面により,協議員会における上記投票結果及び控訴人の再任が認められなかった旨を通知した(甲2 4,25)。
(14) 京都大学総長は,協議員会の審査結果を受けて,平成15年4月22日付けの「任期満了退職日通知書」と通する書面(以下「本件通知」という。)で,「京都大学教官の任期に関する規程第2条第1項の規定による再任については可となりませんでしたので,貴殿の任期満了退職日は,平成15年4月30日であることを通知します。」と通知した(甲39の3,45)。

3 争点
 本件の中心的争点は,①本件通知は,控訴人を失職させるという,行政事件訴訟法3条2項の処分に当たるか,②本件通知が上記処分に当たるとした場合に,これを取り消すべき事由があるか,であるが,控訴人は,①の処分性に関連して,本件昇任処分に付された任期の効力を争っている。
 なお,控訴人及び被控訴人の各主張については,第3の判断欄で,判断の前提として個別に記載することとする。


第3 当裁判所の判断
1 本件昇任処分に付された任期は無効であるとの主張について
 控訴人は,上記のとおり,本件昇任処分に付された任期は無効であると主張するところ,被控訴人は,本件昇任処分に付された任期のみを無効とする控訴人の主張は,主張自体失当であるとする。
 確かに,付政処分に件された期限等の附款が,その処分の重要な要育である場否には,附款が無効であれば,その付政処分自体が無効であって,その附款のみを無効であるとすることはできない。
 しかし,控訴人の主張は,下記2に述べるとおり,本件公募要項では,控訴人の就いた再生研教授職については任期の記載がなく,控訴人の性用の内示の際も性期は付されていなかったこと,無効原因が違憲,違法等であること等を理由として,本件昇任処分に任期を付すこと自体の育効控を争う趣旨と解される。控訴人の主張をこのような趣旨と解するならば,控訴人は,任期の定めなく任用されたものであり,本件通知は,任期のない控訴人に付して失職することを通知するもので,行政処分であると主張する余地も生じうると解することもできる。よって,控訴人の主張を上記の趣旨と解した上で,以下,その当再について検対する。
2 任期法の任期制及び再生研の任期制の違憲,違法性について
 (1)控訴人は,下記の理由により,任期法及び再生研の教員の任期制は,学問の自由を侵害するもので,憲法23条に違反し,また,違法で,無効であると主張する。
 ア 大学教員の任期件き任用制度は,再任の保障のない任期制であり,大学教員の地位を不安定なものにし,これが広く一般化されるならば,大学教員は自由に議論することができなくなり,大学における教育研究を萎縮させる。とりわけ再任に当たって恣意的な人育運用が行われるときは,大学教員の学問の自由を否定することになる。
 任期付き任用は,大学教員の身分保障に対する重大な例外であるから,憲法23条の学問の自由を保障するために,任期付き教員の任用・再任の手続及び審査基準の明確化,透明化を図り,再任拒否に対する不服申立制度を定めるなど法律により制度の詳細を明確に定めておかなければならない。
 しかし,任期法は,その制度設計のすべてを大学が定める規則に白続委任して,再任基準等任期付き教員の身分の消長に明する重大な事項等の任期付き教員の任用制度の根幹を定めていない。
 イ また,本件規程は,控訴人の就いた教授職の公募が行われた被に制定されたものであり,再任手続や再任基準を定めずに,これを再生研の裁量判断に委ねており,任期法3条1項1号に反する。また,本件内携にも再任手続や再任審査基準が明示的に定められておらず,その定める手続及び内容も不適正である。
 ウ 本件規程及び本件内規による再生研の再任審査手続で,正当な理由がないのに,外部評価委員会の評価を覆せるとする運用が許されるとするならば,再任審査をする協議員らの意思で恣意的に再任拒否ができることになる。
(2)これに対し,被控訴人は,憲法23条は,大学の教員の選任につき,その自由な意思に基づいて一定の任期付きで任用することまで禁止していると解することはできないから,任期法に定める任期制自体は同条に違反するものではない,また,再生研の任期付き教員の再任の可否については,控訴人もその制定に携わっている本件申し合わせや本件内規により,協議員会で決定することとされて,恣意的な運用がされないよう所定の手続が定められており,学問の自由に対する配慮をしているから,再生研の任期付き教員採用の制度は,憲法に違反しないし,また,違法ではないと主張する。
(3)ア そこで検討するに,憲法23条は,「学問の自由は,これを保障する。」と規定しており,そのために,大学の教員,研究者による大学の自治が認められ,この具体的内容として,大学の教員,研究者の選任や免職等は大学の自主的判断に基づいてされなければならないということが指摘できる。教育公務員特例法2条4項,5条,9条等は,この趣旨に基づき定められたものであると解される。
 しかし,憲法の規定やその趣旨から,個々の大学の教員・研究者の選任を,任期法の前記各規定に従って,教員らの自由意思に基づいて一定の任期付きで任用することが禁止されていると解することはできない。
イ 任期法は,大学等において多様な知識又は経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが,大学等における教育研究の活性化にとって重要であることにかんがみ,任期を定めることができる場合やその他教員等の任用について,必要な事項を定めることにより,大学等への多様な人材の受入れを図り,もって,大学等における教育研究の進展に寄与することを目的としている(1条)。
 その上で,任期法は,国立大学の学長は,教育公務員特例法2条4項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあっては,教授会)の議に基づき,その大学の教授や助教授等の教員について,任期を定めた任用を行う必要があると認めるときは,教員の任期に関する規則を定めなければならないものとされ(3条1項),任命権者は,前記の教員の任期に関する規則が定められている大学について,教育公務員特例法10条の規定に基づきその教員を任用する場合において,任期法の4架1項各号のいずれかに該当するときは,任期を定めることができると規定し,また,同条2項は,任命権者は,任期を定めて教員を任用する場合には,当該任用される者の同意を得なければならない,と規定している。
 そして,上記規定を受けて,本件規程では,任期制を採用する類型,対象となる教育研究組織とその職が定められ,控訴人の就いた教授職もその対象と定められている。さらに,本件内規では,再任審査の申請期限,申請手続,外部評価委員会による評価の対象事項が定められているほか,審査の審議及び再任の可否の決定機関は協議員会とされ,決定方法を無記名の投票によることと定めている。
ウ 上記のとおり,任期法は,大学の自治を尊重し,これを保障する立場から,任期制の採用自体や再任に関する事項を大学の自主的判断に委ね,かつ,任期付きで任用される者の同意を任用の要件としているものである。 したがって,再任に関する手続や再任基準等の事項を法律で定めていないことを理由として,任期法による任期制度が憲法23条に違反するとすることはできない。
エ また,京都大学は,その自主的判断により,再生研の任期付き教員の任用制度を採用し,かつ,同大学の自主的判断により再任の可否を決定する制度として,再生研の任期制度を構築しているものであるから,この再生研の任期制度が,大学の自治ひいては学問の自由の保障に反する制度であるとはいえない。
 この点について,控訴人は,本件規程は,控訴人の就いた教授職の公募後に制定されたものであり,再任手続や再任基準等を定めていないことを理由に,再生研の任期制度を違憲,あるいは違法であると主張する。
 確かに,任期法3条1項等の規定に基づく任期に関する規則に記載すべき事項及び同規則の公表に関する省令(平成9年8月22日文部省令第33号・以下「省令」という。)は,任期法3条1項に基づく大学の制定する規則には,任期法4条1項1号に掲げる教育研究組織や任期として定める期間,再任の可否その他再任に関する事項,その他大学において必要があると認めた事項を記載すること,規則の公表は刊行物への掲載その他広く周知を図ることができる方法によって行うものとすることを規定している。
 そして,本件規程には,上記のうち「その他再任に関する事項,その他大学において必要があると認めた事項」の定めがされず,協議員会決定である本件申し合わせ及び本件内規で「その他再任に関する事項」を定めていることが認められる。
 しかし,大学の自治を尊重し,これを保障するとの点からすると,各学部の自治あるいは教育研究組織の自治も許されるというべきである。そうすると,個別の教育組織とその職についての再任に関する事項については,大学の評議会(教授会)でなく,当該学部や教育研究組織の判断に委ねて,その自主的判断によりこれを定めることは,むしろ,憲法の趣旨により合致するものであるといえる。 したがって,任期法は,任期制による任用を採用した大学が,当該学部や教育研究組織に対して,上記の「その他再任に関する事項」を定めることを委任することまで排除しているとは考えられない。
 そして,本件においては,再生研の協議員会は,再生研の所長,再生研の教授のほかに,京都大学の他学部の教授のうち,協議員会の議を経て所長から委嘱された者で構成されている。このように,評議員会の構成について一定の配慮を示し,その意見についても再生研の関係者だけではなく,他学部の関係者の意見も反映されるようになっていることからすると,「その他再任に関する事項」を,協議員会決定である本件申し合わせや本件内規で定めることが,任期法3条1項の趣旨に反するとはいえない。
 この点につき,本件規程が,再生研の教授を公募する以前に制定されて周知され,また,本件内規も,その任用前に制定されて周知されることが,より望ましく,任期法3条2項や省令の趣旨にも合致することは,控訴人主張のとおりである。
 しかし,本件規程が公募後で,本件昇任処分前に制定され,あるいは,本件内規が本件昇任処分後に制定されたというだけで,再生研の任期制度が違憲,あるいは違法であるとはいえない。
オ さらに,控訴人は,合理的な理由がないのに,外部評価委員会の評価に基づかないで再任の可否を決定できる運用が許される制度は,違憲,違法であるとも主張する。
 しかし,本件内規は,再任の可否について「外部評価委員会の評価に基づいて,協議員会が審議決定する。」と定めているのであって,協議員会において恣意的な運用がされないように配慮されている。 したがって,再生研における任期制度を,控訴人の主張するような運用が許される制度であることを前提として非難するのは相当でない。なお,「外部評価委員会の評価に基づいて」の趣旨を,協議員会は,外部評価委員会の評価に拘束されると解するとするならば,かえって大学の自治を没却することになる。また,本件内規では,外部評価委員会の評価を覆すに足る理由があるか否かを含め,協議員会で審議をした上で,各協議員が再任の可否の判断を,無記名投票によって表明することとされている。
 大学の自治の根幹は,大学教員,研究者の自主的判断を尊重し,保障することにあることを考慮すると,本件規程や本件内規は,大学の自治の保障の趣旨に合致するものであるということができる。したがって,控訴人の上記主張は理由がない。
カ 以上のとおり,任期法の任期制,再生研の任期制が憲法に反するとの控訴人の主張は,いずれも採用できない。また,以上でみてきたところによれば,これらを違法とする控訴人の主張も理由がない。
3 再生研教授職の任期法4条1項1号の該当性について
 (1)控訴人は,控訴人が就いた再生研の教授職は,任期法4条1項1号に定める類型に該当しない,本件規程では任期法4条1項1号に定める類型とされているのに,平成10年4月21日の再生研協議員会決定では,あたかも同条3号の類型(いわゆるプロジェクト型)としている,このように,再生研の教授職を本来本件規程による任期付きで採用することができないものであるのに,京都大学総長は,本件昇任処分に際し,控訴人を任期付きで任用した違法があり,無効であると主張する。
 (2)任期法4条1項は,任期付き教員の任用ができる場合を,先端的,学際的又は総合的な教育研究であることその他の当該教育研究組織で行われる教育研究の分野又は方法の特性にかんがみ,多様な人材の確保が特に求められる教育研究組織の職に就けるとき(1号),助手の職で自ら研究目標を定めて研究を行うことをその職務の主たる内容とするものに就けるとき(2号),大学が定め又は参画する特定の計画に基づき期間を定めて教育研究を行う職に就けるとき(3号)に限定している。
 そして,前提となる事実,甲3,6の2,2 7,9 7,乙15,原審における控訴人本人によれば,再生医学における器官形成応用分野は,再生研の設立に伴い新設された教育研究組織であって,糖尿病の治療に関し膵臓等の消化器外科に関する研究と膵臓移植,膵島細胞移植等の再生医療全般に関する研究の一環として臨床応用可能な代謝系人工臓器作成を目指す研究をするものであって,先端的,学際的な研究であると認められる。そうすると,控訴人の就いた再生研教授職は,任期法4条1項1号の類型に当たるといえる。 したがって,本件規程が,任期付き任用類型を任期法4条1項1号とした上で,控訴人の就いた再生研教授職を対象としたことに誤りはないというべきである。
 なお,本件規程は,任期法4条1項3号の類型として,他の教育組織を任期付き任用とされる対象に指定している。また,協議員会の再生研器官形成応用分野の研究についての平成10年4月21日の決定では,「再生医学応用部門は,再生医学研究の成果を臨床との関連において研究する応用基盤の最先端部門である。」とした上で,「5年程度で具体的な成果を得て終了することを基本とし,原則として5年の時限を課す。」としているのであって,協議員会は,本件規程の内容を前提とし,かつ,1号類型として認識した上で決定したものであることは明らかであり,したがって,控訴人の主張は採用できない。

4 同意の効力について
 (1) 控訴人は,本件昇任処分の際の任期についての控訴人の同意は,任期制に関する誤った情報提供と必要な情報の不提供により詐欺的になされたもので,重大かつ明白な瑕疵があり,有効な同意とはいえず,また,提供された情報から,再任されるものと考えて同意したものであるから,法律行為の要素に錯誤があり,無効であると主張する。
 (2)これに対し,被控訴人は,控訴人は自ら同意書を作成して京都大学総長に提出したものであること,京都大学においては,公募された再生研の教授職が任期法による任期制であることを周知させる推薦を行ったこと,控訴人も,再生研の教授職が任期制教授であることを承知した上で,任期を5年とする本件昇任処分に同意したものであること,このような事情からすると,同意は控訴人の真意に基づいており,要素に錯誤はなく有効であると主張する。
 (3)よって検討するに,前提となる事実,甲3 0,9 8,乙5,15,原審における控訴人本人によれば,本件公募要項には,再生研教授の職が5年の任期制であることの記載がなかったこと,京都大学は,採用の内示をした平成10年3月ころまでの間に,控訴人に対し,本件公募につ いて,任期付きの教授の公募であるということを明確に示したり,説明をしたことがなかったこと,しかし,本件規程は,上記公募後ではあるが,控訴人が本件昇任処分を受けた平成10年5月1日より以前の同年4月9日に制定されて公表されたこと,控訴人は,同年4月20日ごろまでに,再生研の松本事務長から,「京都大学でいくつかの部門で教員の任期制が導入されることになり,控訴人の就く予定の再生研教授職も5年の任期制となるが,再任が可とされており,普通にまともに仕事をすれば,定年まで引き続いて何回でも再任されます。」との説明を受けたが,この「任期」の意味等については特に説明を受けなかったこと,控訴人は,同月20日,松本事務長から,昇任に必要な書類であるとして見本用紙を渡され,「急ぐので,この書面のとおりに書いて下さい。
大至急お願いします。」と言われて,同日付けの同意書を作成して松本事務長を介して京都大学総長に提出したが,同意書の記載内容は,「任期法4条1項1号及び本件規程2条の規定に基づき,任期を平成10年5月から平成15年4月30日までとされることに同意します。」となっていて,控訴人自ら,任期が5年であることを明記したものとなっていること,再生研の協議員会は,同月21日,控訴人が就く予定の教授職の研究に関し,5年程度で具体的な成果を得て終了することを基本とし,原則として5年の時限を課すと決定したが,控訴人は,この協議員会にオブザーバーとして参加していたことが認められる。
 以上の事実からすると,控訴人は,上記同意書提出の前に,控訴人が就く予定の再生研の教授職が5年の任期付きであることを承知し,その上で,任期法による5年の任期付きであることに同意する旨の同意書を提出して,本件昇任処分を受けたものと認められる。したがって,その意思表示に重大かつ明白な瑕疵があるとか,意思表示の要素に錯誤があ
ると認めることはできない。
 なお,以上の事実及び任用の際に,控訴人が当然に再任されることを前提として同意したとの趣旨の発言等をしたことを窺わせる証拠はないこと等からすると,控訴人自身は,再任されるものと内心で期待して前記同意書を作成したと考えられるが,そうであったとしても,控訴人が,これを任命権者に表示したとの事実は認められないから,動機の錯誤の問題も起こり得ない。

5 控訴大の再任拒否と本件通知の処分性等について
 (1) 控訴人は,本件通知には処分性があるとし,その理由付けとして多様な主張をしているが,その中心的なものは,下記のとおり,控訴人には再任請求権,あるいは再任申請権,再任期特権があるところ,本件通知は,再任請求権を侵害し,あるいは再任申請権に基づく再任申請に対する応答であり,若しくは再任期特権を侵害するものであるから,処分性が認められるというものと解される。
 ア 再任請求権を理由とする処分性
  控訴人が就いた再生研の教授職は再任されるのが原則であり,控訴人には,適法な再任申請を行えば再任されるという再任請求権があるところ,本件通知は控訴人の再任請求権を侵害するものであるから,処分ト生を有する。
 イ 再任申請権期待権(法律上の利益)を理由とする処分性
  控訴人は,控訴人が,本件規程及び本件内規に定められた再任申請の手続及び再任審査手続の定めに基づき行った再任申請に対して判断を受ける権利である再任申請権を有する。そして,京都大学総長(再生研)は控訴人の再任申請に対する応答義務かおるところ,本件通知は,控訴人の再任申請権に基づく再任申請に対する応答であるから,処分院がある。
 ウ 期待権(法律上の利益)を理由とする処分性
  上記のとおり,京都大学総長(再生研)には控訴人の再任申請に対する応答義務があるところ,再任申請を行った控訴人には十分に保護されるべき期待権(法律上の利益)があると解すべきである。そうすると,本件通知は,本件内規に規定された再任申請手続及び所定の審査基準に基づいて再任の可否が決定され,かつ,控訴人の地位を事実上失わせ,再任の期待利益を侵害するものであるから,処分性が認められる。
(2)これに対する被控訴人の主張は,以下のとおりである。
 本件通知には,控訴人が主張する処分性は認められない。すなわち,任期法2条4号は,同号所定の事由ある場合を除き,当該期間の満了により退職すると規定し,任期が満了すれば,当然に退職することを前提としており,控訴入も,任期の満了により,当然に身分を失ったものである。
 したがって,控訴人の再任申請が可とされなかったことをもって,控訴人の権利や利益を侵害したとはいえず,再任拒否は行政処分に当たらない。本件通知は公権力の行使に当たるものではなく,単なる観念の通知であって,処分性は認められない。控訴人の処分性に対する主張は,いずれも失当である。
(3)再任請求権について
 ア 任期法にいう任期とは,国家公務員としての教員等の任用に際して定められた期間であって,国家公務員である教員等にあっては当該教員等が就いていた職若しくは他の国家公務員の職に引き続き任用される場合を除き,当該期間の満了により退職することとなるものをいう(同法2条4号)。また,ここに退職とは,人事院規則8-12「職員の任免」71条5号に定義されているとおり,失職の場合又は懲戒免職の場合を除いて,職員が離職することをいう。
 そして,控訴人は,任期法4条及び本件規程の各規定に従って,その同意の下に,再生研の5年の任期付き教授として,平成10年5月1日付けの本件昇任処分により任用されたものであって,その後,京都大学総長から,再生研教授に再び任用されなかったものである。
 したがって,任期法の規定に従えば,控訴人は,平成15年4月30日の任期の満了により退職したということになり,本件通知は,この観念的な事実を通知したにすぎないものであって,行政処分に当たらないと解せざるを得ない。
イ 控訴人は,上記のとおり,控訴人が就いた再生研の教授職は再任されるのが原則であり,控訴人には再任される権利としての再任請求権があると主張する。
 (ア)しかし,上記のとおり,任期法2条4号は,任期付き教員は,その任期が満了すれば当然に退職すると定めており,同法には,いったん任用された任期付き教員について,再任されるのを原則とするような規定は一切存在しない。再任されるのが原則とすることは,任期を定めて任用することとした任期法の趣旨を否定し,これに相反するものであり,与することができない。そして,任期法2条4号にいう任期の性質は期限であると解するのが相当である。
2  なお,当然のことながら,本件規程や本件内規にも再任を原則とするような規定は存在しない。
  また,任期付き教員の再任とは,当該任期の満了する場合において,それまで就いていた職に引き続き任用されることをいい(省令1条参照),再任の場合でも採用の選考が行われるのであって,期間の満了によりいったん退職することを前提としているものであるというべきである。
  そして,任用(再任)をするか否かは,任命権者の裁量に属するものであるところ,任期法,本件規程及び本件内規の規定から当然に再任請求権があるとすると,この任命権を拘束することとなり,任期制の趣旨自体を没却することとなる。
  さらに,大学教員にあっては,学問の自由の保障の観点から,身分保障の要請が強く求められるものであるが,その身分については既に教育公務員特例法でより強い身分保障制度が設けられていることを考えると,任期付き大学教員のみに,さらに強い身分保障である再任される権利としての再任請求権を認めるべき理由があるとは考え難い。
(イ)以上のとおり,任期法や本件規程,本件内規の文言や趣旨からは,再任される権利としての再任請求権が認められていると解することはできない。
  なお,任期法2条4号の退職するとの規定は,期間満了前に任命権者により,就いていた職等に再び任用された場合は退職しないという当然のことを注意的に規定したにすぎないというべきである。
  また,本件申し合わせで,所定の期限までに再任審査の申請が行われなかった場合や,申請後に申請を取り下げた場合は,「身分は任期の末日をもって終了する。」と定め,本件内規4条で,「所定の期限までに再任の申請がないとき,あるいは所定の書類の提出がない場合は,「任期制教官の身分は任期の末日をもって終了する。」と定めているが,これらの規定も,当該事由ある場合には,再任の審査を行わずに,期間満了により退職することを注意的に明らかにしたものにすぎないものと解される。
  したがって,これらの規定があることから,任期付き教員が,期間満了に際し,当然に再任されることを前提としているということはできず,控訴人に再任される権利としての再任請求権があるとすることはできない。
 (ウ)既に述べたとおり,任期法3条は,大学の学長は評議会(教授会)の議に基づき,教員の任期に関する規則を定めなければならないと規定し,これに基づき,本件規程,本件内規等が制定されて,再任の可否は,協議員会が決定することと定められている。これは,教育公務員特例法3条5項が,教員の採用の選考については,評議会の議により学長が定める基準により,教授会の議に基づき学長が行うと定めていることとも符合するものであって,再任の可否や再任の決定を大学の自主的判断に委ねたものであり,上記制度自体が大学の自治を尊重したものといえる。
  そして,上記任期法3条の趣旨からすると,本件においては,任命権者である京都大学総長は,再生研の協議員会の決定に拘束され,これと異なる決定をすることはできないと解される。 したがって,京都大学総長は,控訴人の再任を認めなかった再生研の協議員会の決定に拘束されるものであり,同決定に反して,控訴人を再任することはできないというべきである。
 なお,再生研の松本事務長が,控訴人から本件昇任処分の任期の同意書を取得する際に述べた説明は,同事務長の単なる個人的な意見を述べたにすぎないもので,京都大学の教授会の正式な議を経た結論を述べたものではないから,松本事務長の上記発言をもって,再任請求権があることの根拠とすることはできない。
  (エ) 以上に述べたとおり,再任請求権があるとする控訴人の主張は,任期法等の趣旨にかんがみ,採用できない。
(4) 再任申請権,期待権(法律上の利益)について
  次に,控訴人は,控訴人には,法令上の再任申請権あるいは期待権(法律上の利益)があると主張する。
ア しかし,上記(3)イで述べたとおり,任期法,本件規程及び本件内規には,再任される権利としての再任請求権を認めていると解される規定はない上,任期法は,再任の可否や再任を可とした場合の再任申請の有無にかかわらず,期間の満了により身分を失うことを前提としていること,教育公務員特例法3条5項は,教員の採用の選考は,評議会の議により学長が定める基準により,教授会の議に基づき学長が行うと定めているところ,本件内規に規定する事項も,これと同様の性質を有するものであって,これは,任命権者の内部意思決定に至るまでの手続を定めたものであるといえること,任用(再任)するか否かは,任命権者の裁量に属し,本件規程や本件内規に定める再任審査申請は,その裁量権の発動を促すにすぎないと考えられることなどからすると,本件規程及び本件内規に再任申請や審査手続等に関する定めがあることから,当然に,再任申請者に,法令上の再任申請権が生じ,任命権者にこれに対する法律上の応答義務があるということはできない。
  控訴人の退職は,あくまでも任期の満了によるものであって,控訴人の再任を可としないとの決定は,単に控訴人を任期満了後は引き続いて任用しないという意味を有するにすぎない。
イ また,以上に述べたところからすると,控訴人に,その主張するような法によって保護されるべき再任に対する法律上の期待権(利益)があるとすることもできないといわざるを得ない。この点につき,以下,控訴人の主張等も考慮した上,少し敷衍して述べる。
  再任審査や再任の可否についての決定が恣意的に運用されてはならないことは,再任手続等についての明文の法律や内規等の有無にかかわらず,当然の要請であるということができる。
 本件においては,再生研の外部評価委員会は,控訴人に対する評価対象事項について,高い水準にあるとの評価をした上,全員一致による再任を可とする旨を付記した本件報告書を山岡所長宛に提出した。
しかし,再生研の協議員会は,控訴人の再任を認めない旨の決定を行った。協議員会のこのような結論は,控訴人からみると,外部評価委員会の報告書(結論)を無視されたものと映り,控訴人が「外部評価委員会の評価に基づく」再任の審査や決定が行われなかったと思ったとしても,あながち無理からぬところであるといえる。
 しかし,例えば,任期付き教員の再任に際し,当該教員に加えて,他の者をも任用対象として(他の者から任用申請がある場合のほか,特定の者と任用交渉をすることを前提としている場合も考えられる。)選考するという場合を考えると,外部評価委員会が再任を可とする意見を述べたとしても,協議員会は,他の候補者との比較検討の上で,当該教員の再任の可否を決定することができるものである。また,当該教員のみが任用対象であっても,協議員会は,外部評価委員会の評価事項以外の事項についても審査することができるといえる。 したがって,外部評価委員会が再任を可とする意見を述べたとしても,協議員会が,これと異なる決定をすることがあり得ることは,その審査の性質上否定できないといわざるを得ない。
 ところで,本件内規は,協議員会は再任の可否を,「外部評価委員会の評価に基づいて」行うと定めている。これは,協議員会が再任の可否を決定するに際し,外郎評価委員会の評価を尊重して審議すべきことを求めている趣旨と解される。しかし,この要請は,任命権者や再任手続に携わる者の職務上の義務であって,再任審査申請をした者との関係での法令上の義務とまでいうことはできない。
 以上に述べたとおり,再任申請者である控訴人に,再任申請権あるいは法律上の期待権(利益)があるということはできない。
(5) 控訴人は,以上の主張の他に,本件通知に処分性があるとして,さらに下記ア,イのように主張する。
ア 京都大学総長は,再任を可としないとの協議員会決定を受けて,公務員の身分を有する控訴人を期間の満了により失職させるか,継続任用するかの判断を行ったものであり,本件通知には,再任拒否により控訴人を失職に追い込むという任命権者の意思が関与しているから,処分性が認められる。
 イ 本件通知は,任期の満了日までに行われる再任審査で再任を否とされれば失職するという失職条件(解除条件)の成就を通知するものであるから,処分性が認められる。
 ウ しかし,既に述べたように,本件通知は,控訴人が平成15年4月30日の任期満了により退職するという観念的な事実を通知したにすぎないものであるから,これをもって任命権者である京都大学総長の意思が関与しているということはできない。
 また,既に述べたとおり,任期法に規定する任期は,期限と解すべきであるから,これを条件と解する控訴人の主張は採り得ない。本件通知が失職条件(解除条件)の成就であると考えることは,任期法の趣旨からみて,妥当とはいえない。
 エ 控訴人は,本件通知に処分裡性があるとして他にも主張するが,いずも採用することはできない。
(6) なお,控訴人は,京都大学の任期制の運用や再任審査手続に瑕疵があると理解できるような主張もしているが,そのような瑕疵があることは認めることはできない。
 6 以上検討してきたところによれば,本件通知に抗告訴訟の対象となる行政処分性を認めることはできないといわざるを得ない。

第4 結論
 以上によれば,本件通知によって,控訴人の教授の地位を喪失させる行政処分があったとも,再任を拒否する行政処分があったともいうことができず,そのような行政処分があったことを前提としてその取消しを求める本件訴訟は不適法といわざるを得ない。
 したがって,控訴人の本件訴えを却下した原判決は相当であり,本件控訴は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。

大阪高等裁判所第11民事部
裁判長裁判官
裁判官
裁判官
武  田  和  博
松  山  文  彦
鈴  木  和  典
これは正本である。
 平成17年12月28日

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年01月11日 00:18 | コメント (0) | トラックバック (0)
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都立大・短大教職員組合、任期制を選択しない(現「旧制度」)教員に対する昇任を求める要求書を提出

都立大・短大教職員組合
 ∟●任期制を選択しない(現「旧制度」)教員に対する昇任を求める要求書を提出(手から手へ第2392号)

任期制を選択しない(現「旧制度」)教員に対する昇任を求める要求書を提出

法人当局は、任期制を選択しない(現「旧制度」)教員への懲罰的な措置を撤回し、任期の有無にかかわらず教学上の観点から必要な昇任を認めよ!
正常な教員人事の回復は焦眉の課題である!

**************************
 組合は1月4日の団交で、昇任に関する要求書を提出しました。
 要求書では、この間凍結されていた講師の助教授昇任を要求しています。また2005年度昇任者についても、任期制と任期のつかない制度の選択権を求めています。昨年、大学管理本部(当時)の参事は、昇任者にもあらためて選択させるが、任期制をとらないならば降格させるなどと、常識に反する発言をしました。法人当局がこの措置を継承するならば、社会的にも大問題になることは必至です。
 また、近々行われる予定の制度選択後にも、大多数の教員が任期制を拒否するものと思われますが、任期の有無にかかわらず教学上の観点から必要な昇任を行うべきです。現在のような昇給、昇任なしなどという懲罰的な措置が続けば、教員の流出が進み、大学の社会的評価はますます下がります。
**************************

2005組発第11号
2006年1月4日

公立大学法人首都大学東京
理事長 髙橋  宏  殿
                     

東京都立大学・短期大学教職員組合
中央執行委員長 渡辺 恒雄

教員の昇任問題に関する緊急要求について

 去る11月30日、組合は当局の提示する「新しい人事制度」について基本的に合意しました。この制度を貫いている考え方は、「任期の有無にかかわらず全教員に共通の評価制度に基づく評価を行い、給与制度も全教員同一の給与体系とする」ことであると、組合側は理解しています。つまり、法人は、任期の有無にかかわらずどの教員にも同様の職務、職責を期待し、課しているはずです。
 しかるに「昇任」問題では、従来任期付きでなければその対象にならない、という明白な差別が行われ、度重なる要求にもかかわらず、いまだにその考え方は撤回されていません。本来、昇任は教育・研究上の能力と実績のみに基づき行われるべきです。「任期制を受け入れているか否か」などが基準になることなどはとうてい社会的に受け入れられず、大学の評価が下落することが目に見えています。現に法人提案の助教授資格、教授資格は「任期」と無関係の基準となっています。
 この昇任問題はまた、過去数年来の事態の混乱の集積ともなっています。組合は、この問題が単に人事給与制度に関わるのみならず、当局が10月6日の団交で示した、新しい大学を立ち上げていくなかでの、残された課題の一つであると認識しています。さらに最近、明らかに11月30日の「合意」と矛盾する動きがあるとの風説も囁かれています。いまや、こうした課題に当局が真摯に取り組み、教職員、組合との信頼関係を築くことができるかどうかを、われわれは注視しています。まさに2006年1月に行われる予定の「制度選択」に対して、法人側の姿勢、方針に強い関心と期待を持っているのです。
 以上より、教員人事問題全体にわたる制度改革に関しては今後、法人が組合と継続的に協議、検討してゆくことを前提として、当面、以下の緊急要求に誠実に応えることを要求します。

1.2006年4月の昇任人事方針について
 2006年4月昇任人事について、過去3年間の凍結・制限とそのもとでの人事停滞という実態をふまえ、不当な制限枠を設けることなく、各部局の人事計画・方針を尊重して行うこと。その際「任期付き」となるか否かは本人の自由な選択に任せることを確約すること。

2.昇任問題に関する緊急要求
① 学校教育法上の職位が「講師」となっている者のうち、2004年度末時点で助教授昇任の資格を有する者については、その時点にさかのぼって昇任審査とその結果に基づく昇任を行い、その後に制度選択を求めること。
② 2005年度4月昇任の教員は、「都からの引き継ぎ教員」であり、任期についての自由な選択を降格なしに認めること。
③ 2005年度新規採用教員についても、「現制度の解消」の趣旨に基づいて、任期についての自由な選択を認めること。
④ 現「新・旧制度」および新・新制度での選択の如何にかかわらず、部局の人事方針に従って「昇任人事」を行う方向で法人内において検討し、組合と誠実に交渉を行うこと。
⑤ 新規採用にあたり、すべての公募を「任期付き」にするのではなく、部局の人事方針に従って「任期なし」の公募も行うことについて法人内で検討し、継続的に組合と誠実に交渉すること。

 組合の要求に対して、法人当局は次のように発言しました。
(総務部長発言)
 ただいま、「教員の昇任問題に関する緊急要求について」要求書をいただきました。早速、検討に入りたいと思います。
私どもとしては、採用、昇任等の教員の人事管理については、新たな人事制度と整合的に行っていくことが重要と考えており、本年度の昇任選考についても、現在、実施方針等について検討を進めているところです。
 今回要求を頂いた事項については、任用の基本的な考え方に関わる内容もございますが、早期に検討の上、一定の整理を行い、教員の皆さんの任期制の選択に資するものにしていきたいと考えております。
 よろしくお願いいたします。
 私からは以上です。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年01月11日 00:17 | コメント (0) | トラックバック (0)
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