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2005年02月18日

横浜市立大、組合第1次見解要求(1月14日)に対する当局回答要旨

横浜市立大学教員組合
 ∟●横浜市立大、組合第1次見解要求(1月14日)に対する当局回答要旨(2005年2月10日)より一部抜粋

組合第1次見解要求(1月14日)に対する当局回答要旨

(2005年2月10日)

……

5 原則全教員への任期制適用について

1)全教員を対象とする任期制が大学の教育・研究のあり方に真にふさわしい制度であるという論拠は全く示されていない。
 全教員を対象とする任期制の導入が「優れた人材を確保する」といえる根拠は何か?
 「大学の教員等の任期に関する法律」(以下、「教員任期法」)が大学における任期制の適用を限定的に扱っていることとの関係で、今回提示された任期制案が大学における「教育研究を進展させる」といえる根拠は何か?

回答:任期制は、公正かつ総合的な教員評価制度及び新たな給与制度(年俸制など)と併せて運用することにより、教育・研究活動の活性化を図ることを趣旨としたものである。また、優れた人材を確保するとともに、多様な知識や経験を有する教員等の交流の活発化を図り、もって、教育研究を進展させるため、原則として全教員を対象に任期を定めて任用する制度としたものである。

2)重大な不利益変更を伴う任期付き教員への移行を正当化する根拠、理由は存在しない。
 任期の定めのない職員としての身分承継を否定し有期雇用契約に切り換える根本的で重大な不利益変更を行う、合理的でやむをえざる理由は存在しない。また、当局案には、全教員の有期雇用契約への切り替えが不利益変更には当たらないとする論拠、制度根拠は示されていない。

回答:任期制の導入は、他大学でも進めているところであり、教育研究の活性化に資するものだ。

3)仮に任期制を導入する場合、法理から言って「教員任期法」に拠らなければならず、労働基準法第14条に基づくことはできないはずである。

回答:平成16年の労基法改正により有期契約期間の上限制限とその適用範囲が改正されたことにより、労基法に基づく導入が可能となった。

・また、当局案が依拠する労基法14条の有期労働契約における期間上限延長は、「有期労働契約が労使双方から良好な雇用形態の一つとして活用されるようにすることを目的としている」。教員にとって従来の「期間の定めのない雇用」と比し、今回当局提案のどこが「良好な雇用形態」であるのか?

回答:なし

4)有期労働契約が合意にいたらず、「期間の定めのない雇用」が継続する場合の勤務条件は「公立大学法人横浜市立大学職員の勤務条件(教員)」文書における「任期」の項を「期間の定めのない雇用」に変更すると解しうるが、それ以外に変更がある場合にはその内容と理由を説明せよ。

回答:「公立大学法人横浜市立大学職員の勤務条件(教員)」に示された内容については、そのとおりだ。なお、詳細については別途示していきたい。

5)当局案(「教員の任期制について」)に示された任期制の制度設計は、雇用形態の変更という最も重大な労働条件の変更を提案しているにもかかわらず、以下に指摘するように、あまりに曖昧で具体性を欠く。以下の指摘は細部にわたるものではなく、制度設計の基本にかかわるものであり、それぞれについて具体的回答を求めるものである。
・「教員任期法の精神にのっとる」とは具体的にどういうことか。

回答:教員任期法の目的は、「大学等への多様な人材の受け入れを図り、もって大学等における教育研究の進展に寄与する」ことだ。

・「再任の考え方」の「最低限クリアしてほしいこと」とは、具体的にはどのような水準を規定しているのか。再任用件の内容として「取組姿勢、能力、実績など」としているが、「取組姿勢」の主観的で恣意的でない基準としてどのような指標を規定しているのか?
 また「取組」の具体的内容は何か?複数の要素にわたる場合、それらの相互関係はどのように規定されているのか?
 さらに、「能力」の具体的内容は何か?「実績」として判定されない「能力」として何を想定しているのか?

回答:再任及び昇任については、別途基準を示していきたい。

・「再任の考え方」にある「新たな市立大学の教員として」の「新たな」とは、現在の学部、短期大学部等は想定していないという意味か?
・助手、準教授、教授の職位にあることの可否と教員身分にあることの可否が同一視されている。
 再任審査において当該職位にあることの審査基準・内容と、教員身分にあることの審査基準・内容とにちがいはないと考えるのか? あるとすればどのようなちがいを想定しているのか? 市立大学教員として「最低限クリアしてほしいこと」と助手、準教授、教授それぞれの果たすべき職務が同じでないとする以上、再任の可否は直接にはそれぞれの職位にあることへの可否を意味するはずである。
 大学教員としての責務、市立大学教員としての責務、職位に応じた職務それぞれの内容についてあきらかにしたうえで、それらの相互関係を踏まえた再任要件規定が示されなければ説明としての一貫性を欠く。
・再任審査にかんする厳密で透明性のある手続規程が明示されていない。
「教員評価制度の評価結果など」を用いるとしているが、教員評価制度を再任審査に用いることの理由、根拠はまったくあきらかでない。どのような理由・根拠から教員評価制度を再任審査に利用するのか?

回答:なし

・「教員評価制度の評価結果など」を用いるとしているが、教員評価制度を再任審査に用いることの理由、根拠はまったくあきらかでない。どのような理由・根拠から教員評価制度を再任審査に利用するのか?

回答:すでに、「公立大学法人横浜市立大学職員任期規程」に示したとおりだ。

・「教員評価制度の評価結果など」の「など」とは何か?
・教員評価制度の評価結果を具体的にどのように用いるのか?
・単年度評価である教員評価制度をどのようにして3年ないし5年任期の任期制における評価と連動させるのか?

回答:再任及び昇任については、別途基準を示していきたい。

・「人事委員会で審査し」とされているが、審査内容と結果について透明性を確保する具体的保障が存在するのか?

回答:審査の基準を定めることや、学外委員を含め構成することにより、透明性を確保している。

・再任拒否にたいする異議申し立て制度を必要なしと考えでいるのか?

回答:評価結果にたいする異議申し立て制度を検討している。

・テニュア制度の導入を謳っているが、その具体的制度内容があきらかにされていない。テニュアの資格要件、テニュアヘの移行条件をどのように想定しているのか?

回答:教授の職位のうち、テニュア資格を有する教授として創設したもので、審査に合格した場合は、定年までの雇用契約を締結することができる終身雇用の教授だ。なお、テニュア教授への昇任については、別途基準を示していきたい。
・助手、準教授における再任回数制限の根拠が示されていない.この基準を仮に現行の助手、助教授に適用してみると、限度年限を越えるケースが存在する。特に、助手について3年任期の1回の更新しか認めない場合には、きわめて深刻な事態が予想される。このことを承知しているか?
 承知しているならば、予想される明白で重大な不利益を承知しながら当局案のような再任回数制限を設けているのはなぜか?

回答:助手については教員等の相互の学問的交流の促進を図り、教育研究の活性化を図る趣旨から任期は3年、再任は1回とするものだ。6年という期間の中で、是非とも成果を挙げてもらい、「上位の職への昇任に積極的にチャレンジしていただく」といった動機付けとしても考えている。

・3年任期の有期雇用契約は大学教員の職務にふさわしくない。

 大学教育にそくして教員の職務を評価する場合であれ、中期計画にもとづいて評価する場合であれ、3年任期の設定が大学にふさわしくないことはあきらかである。大学教育のあり方を無視している。大学における評価の整合性という観点から3年任期がふさわしいと考える根拠は何か?
 また、準教授について「簡易な審査」によりさらに2年の契約を行うとしているが、この場合、「簡易な審査」の内容は何か?

回答:なし

・昇任に関する制度内容は具体的にどのようなものか?任期制の再任審査と昇任制度との関連が指摘されているにもかかわらず昇任制度の説明が欠けている。

回答:昇任審査の資格要件などは別途示していきたい。

・再任と年俸との関係について曖昧な説明が行われている。
 再任にあたって年俸が同額、増額、減額の場合があるとしているが、年俸設定はその年度にかんして行われるものであり、3年ないし5年の任期最終年度における年俸増減をなぜ行うのか合理的説明がない。年俸設定が当該年度の教員評価にもとづくとするならば、「夏頃まで」の再任判断において年俸の増減を云々することは年俸制の趣旨に外れている。

回答:なし

・ローン設定を困難にするなど、「期間の定めのない雇用」から期限付き雇用への移行によって生じると予測されるさまざまな不利益について当局はどのような検討を行ったのか?

回答:既に、病院に勤務する教員の一部に任期制を導入しているが、そのような問題があることは聞いていないが、今度の制度構築の中で留意していきたい。なお、主要取引銀行に選定された横浜銀行は、任期制であることをもって、ローン設定を困難にするということはないとのことだ。……


投稿者 jinkenyogo : 2005年02月18日 01:37

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