« 2001年05月 | メイン | 2001年12月 »

2001年06月
掲載事項(記事)一覧


2001年06月16日

大学研究者の起業環境整備、近畿経産局が来月研究会――任期制や「産学」補助拡大

日本経済新聞(2001/06/16)

 近畿経済産業局は大学研究者の起業を支援する体制を整備する。研究者が企業へ転身するのを促すため、一定期間しか大学にいられない仕組みや産学連携研究の補助金枠拡大を検討する研究会を七月にも発足させる。バイオなどでは最先端を走る関西の大学だが、首都圏に比べ成果を基に起業する研究者はあまり多くない。こうした環境を変えて大学発ベンチャービジネス(VB)の数を増やすことで関西経済の浮揚に一石を投じる。
 研究会は起業家やベンチャーキャピタル(VC)経営者らで構成する。福井を含む近畿二府五県で研究者出身の微細加工技術(ナノテクノロジー)や新素材関連ベンチャー社長らに聞き取り調査を実施し、起業を妨げる問題点を洗い出す。二〇〇一年度内に報告書をまとめる。
 研究者は特定の大学で長期間の勤務が保障されることが多い。研究者にある大学で研究する期間を区切る「任期制」を設け流動性を促して企業との出合いの場を広げられないか検討する。
 産官学の共同研究を対象にした補助金制度は実施数に対し申請数が二〇〇一年度で七倍の高倍率となる狭き門。大学や中小・VBの集積度に対応した十分な補助金が割り当てられないためでこれが研究者の起業意欲を阻害する一因になっており、補助枠拡大がテーマになる。
 このほか、VB創出に熱心に取り組む私立大学への支援拡大やTLO(技術移転機関)の機能強化なども研究対象になりそう。
 いずれの施策も本省や文部科学省との調整が必要になりそうだが、経産局は「大学に眠る無数のシーズ(種)を産業ニーズに結びつける」(中島誠局長)としている。政府の産業構造改革・雇用対策本部(本部長・小泉純一郎首相)は大学発ベンチャーを三年間で千社設立する目標を掲げており、同局でもこれを踏まえた関西の大学での起業支援体制を充実させる。
【表】研究会の調査内容
○大学研究者が起業した背景、環境などの現状と課題の事例提示
○研究者によるベンチャーの必要性や社会的意義、地域経済への効果の検証結果報告
○研究者向けに望ましい起業モデルの提言(バイオ・ナノテクノロジー分野など)
○起業促進のための環境整備策の提言(TLOの機能強化、大学の研究者の任期制、ベンチャー創出に取り組む私立大学への支援など)

Posted by 管理者 : 掲載日時 2001年06月16日 18:08 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/2001/06/post_13.html