« 1997年04月 | メイン | 1997年06月 »

1997年05月
掲載事項(記事)一覧


1997年05月27日

鹿児島大学教職員組合、「大学教員等の任期に関する法案」を可決しないように求める

(出所)都大教ホームページより

参議院文教委員会委員各位

「大学教員等の任期に関する法案」を可決しないように求める

 衆議院で可決され、参議院でこれから審議がなされようとしている「大学教員等の任期に関する法案」について、私たち大学関係者は、これまで、その問題点を指摘してきましたが、さきごろの衆議院の議論の中でも、その問題点がはっきりしました。
 まず、第1に、大学教員の身分保障がきわめてあやうくなることです。この法案が実施されれば、任期のついたポストにある教員は任期満了時で、新しい職が見つからないかぎり、失職することになります。
 第2に、任期制が導入されると、目先の業績つくりに追われて、じっくりとした中・長期的な研究をすすめることが困難になり、大学の重要な使命である基礎研究がなおざりにされてしまいます。また教育にも多大な障害をもたらすでしょう。
 第3に、任期制の適用の対象、範囲、再任審査等において、すでに「放送大学」の例が示すように、恣意的な運用が行われる危険性があります。
 第4に、この任期制の採用により、大学の序列化がすすみ、私たちのような地方の大学では、人材の確保がきわめて困難になることが予想されます。
 第5に、文部省による「財政誘導」と任期制の導入の指導が抱き合わせにされることによって大学の自主性が失われる危険もでてきます。

 このような問題が明らかになっている以上、大学に性急に任期制を導入することは許されないと私たちは考えています。貴委員会が、この法案について、徹底した審議をされることを希望します。そして、この法案を可決しないように要望します。

1997年5月27日
鹿児島大学教職員組合

Posted by 管理者 : 掲載日時 1997年05月27日 11:17 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/1997/05/post_93.html

徳島大学教職員組合、大学教員の任期制法制化に反対する声明

大学教員の任期制法制化に反対する声明

徳島大学教職員組合中央執行委員会

 政府は「大学教員等の任期に関する法律案」を国会に上程した。国会は、大学人をはじめとする国民世論に十分耳を傾けることなく、また、その本来の使命としての十分な審議を尽くすことなく、5月23日衆議院本会議において採決を強行した。この法案が、次のような重大な問題点をもつことを、徳島大学教職員組合は広く大学と社会に訴えたい。
 この法案には「多様な人材の受け入れを図り、大学における教育研究の進展に寄与する」ことが目的として謳われているが、むしろこれは大学における自由な研究を妨げ、大学教員の身分保障を根本から揺るがすことにより、大学の自主的改革に重大な障害となり、研究教育の現場に混乱と荒廃をもたらすものである。
 教育研究の活性化のためにまず大学教員の任期制が必要だとする論理は、きわめて短絡的な発想である。たしかに現在の大学が多くの問題を抱えていることは事実である。「何年も論文を発表していない」「十年同じノートを使って講義している」という教員がいるかもしれない。しかし、大学改革の問題を一部教員の問題に矮小化してはならない。大学の内部では現在、教育研究の充実と活性化を目指した改革のためのさまざまな自主的取り組みが行われている。国内外の大学間交流や自己点検・自己評価および社会のニーズの変化に対応したカリキュラム改革などはすでに取り組まれている。それを支援する教育研究の予算の充実や設備の改善こそがいま急がれており、この点を抜きにした任期制導入の強行は人材の確保や育成を阻害するものであり、人材の流出や空洞化を招くものである。
 任期制の適用対象は大綱的な規定となっているため、曖昧な解釈を許す余地を残しており、恣意的に運用される危険をはらんでいる。しかも、任期満了後の他大学等への移動が保障されておらず、実質的な解雇、首切りの道具として使われる恐れがきわめて強い。任期制の導入は財政再建のための文教予算削減(教官定員の削減)への地ならしであり、ひいては公務員の雇用形態に大幅な変更をもたらすものである。大学のあり方がいまほど真剣に問われている時代はない。本来、大学は歴史的に諸権力から種々の圧迫を受けた中で自治を獲得し、自由な視点で学問研究の場を築き上げてきた。いま任期制法制化によって、この歴史的遺産は危機に瀕している。徳島大学教職員組合は教育研究を阻害し、教員の身分を不安定にする大学教員の任期制法案に、全大教(全国大学高専教職員組合)に結集している組合およびすべての大学人とともに断固反対するものである。

1997年5月27日


Posted by 管理者 : 掲載日時 1997年05月27日 10:42 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/1997/05/post_86.html

1997年05月12日

京都府立大学人間環境学部教員団、「大学の教員等の任期に関する法律案」反対声明

(出所)都大教ホームページより

「大学の教員等の任期に関する法律案」反対声明

 今、国会には「大学の教員等の任期に関する法律案」が上程されています。この法案は、大学における教育研究を活性化するとの名目のもとに、大学教員の任期付き任用を進めようとするものです。この法案に対し、全国の大学関係者をはじめ各方面から「任期を決めてしまうことは学問の構築の害になる」「任期満了時の身分保障がなく教員の生活をおびやかす」「今回の法案は難点が多く、目的としてかかげている大学の活性化にもつながらない」など様々な問題点が指摘されています。私たちはこの法案の最大の問題点は、「教員の任期を定めることによって大学の活性化はできないばかりか、逆に大学における教育研究の正常な発展を阻害するものである」という点にあると考えます。
 この四年間、京都府立大学では新しい時代にむけた大学像を模索し、さらなる教育研究の活性化のため、基本目標と将来計画を策定しました。この中で、地域に根ざした個性的で、府民に魅力ある学部、学科を新設しました。同時に公立大学として生涯学習に寄与し、急速に変化する社会のニーズに対応して教育、研究の高度化をはかるために大学院の整備を目指した大学改革を進めています。
 私たち人間環境学部の教員はこの間、教育研究の活性化について様々な議論・検討を行ってきました。私たちも、法案第一条に「目的」としてかかげてあるように「大学等において多様な知識又は経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが大学等における教育研究の活性化にとって重要であること」と考えます。しかし、大学教員に任期制を導入することが、大学の教育研究を活性化する方策として有効であるとの考え方には同意することができません。
 つまり、教育研究の活性化にとって「多様な人材」は必要ですが、大学の中に安定した教育研究の機会と環境が保障されなければ、優れた人材を集められないばかりか、新時代に対応し、市民の学習研究意欲に応える体制を充実・整備することもできません。このため、教員の身分保障を徒に不安定化する危険の大きい、この任期制導入による人材の流動化は、むしろ教育研究機会・環境を悪化させ、大学の全体的な活動を不安定なものにする恐れが大きいと考えられます。
 この法案は、大学の教育研究の発展を目指すとしながら、機会・環境の改善、制度の充実・整備の必要性に何ら具体的に応えることなく、「教員の任期に関する制度」のみを定めることをねらっている内容です。私たちは大学における教育研究の進展、活性化を脅かす危険をもつものとして、この法案の成立を深く憂慮しています。よって、ここに政府文部省の「大学の教員等の任期に関する法律案」の国会上程に抗議し、同法律案に対する反対を声明いたします。

1997年5月12日
京都府立大学人間環境学部教員団


Posted by 管理者 : 掲載日時 1997年05月12日 14:30 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/1997/05/post_66.html

1997年05月07日

滋賀県大学関係者158名 、大学教員の「任期制」の法制化に反対する滋賀県国公立大学関係者共同アピール

(出所)都大教ホームページより

大学教員の「任期制」の法制化に反対する滋賀県国公立大学関係者共同アピール

名前公表者158名

 政府は、大学教員の任期制を導入するために、去る4月8日、「大学の教員等の任期に関する法律」案を急遽閣議決定し、国会に上程した。法案では、大学や大学共同利用への多様な人材の受入れを図り、教育研究の進展に寄与することを目的(第一条)として、任期制の法制化が企図されている。その適用範囲として、助手、およぴブロジェクト教育研究の職とともに、「先端的、学際的又は総合的な教育研究」を行う教育研究組織の職を明記しているが(第四条)、これは、実際上、すべての大学・学部に該当する内容となっている。また、任期制の対象となる「教員」は、教技、助教授、講師、助手のすべてにおよぷこと、任期満了で退職することが定義されている(第二条)。大学教員に対する任期制の法制化については、一昨年の大学審議会の中間報告以来、国立大学協会や日本私立大学団体連合会をはじめとする広範な大学門係団体や、国公私立大学の学長、学長経験者など輻広い大学関係者が危倶や反対意見を表明してきた。にもかかわらず、ぞれを顧慮することなく、現場の大学教員との協議もなく、任期制導入のための法案の制定が強行されようとしていることに対して、滋賀県下の国公立大学関係者は、抗議の意思を表明するとともに、任期制の法制化作業の中止を強く要求するものである。われわれが任期制の法制化に反対するのは、主として、以下の理由による。
(1)任期制の法制化は、事実上任期満了後の解雇を前提としたもので、教員の身分はきわめて不安定になること。
(2)その結果、短期的に研究をあげようとする傾向を助長し、長期的視野にたった研究がないがしろにされる懸念があること。
(3)教員の身分の不安定さが、悪しき業績主義にかりたてることになり、教育の空洞化が生じる危険性が強いこと。
(4)大学の自主的な判断による「選択的任期制」についても、行財政誘導を通じた文部省による大学への管理や干渉によって、事実上強制される恐れがあること。
(5)大学教員の身分保障の根底にある「学間の自由」や「大学の自治」の理念が根底がら脅かされること。
 滋賀県下の国公立大学で教育研究に携わっているわれわれは、大学教員に対して任期制を導入するための法制化に反対するとともに、今回の「大学の教員等の任期に関する法律」案の廃案を求めて、緊急に、く大学教員の「任期制」の法制化に反対する滋賀県大学関係者共同アピール>を発表し、関係各位に意見表明するものである。

1997年5月7日


Posted by 管理者 : 掲載日時 1997年05月07日 14:19 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/1997/05/post_64.html

電気通信大学教職員組合、 大学の教員の任期に関する法律案の廃案を求める(声明)

大学の教員の任期に関する法律案の廃案を求める(声明)

 大学の教員等の任期に関する法律案(以後「教員任期制法案」と略す)の国会審議が5月9日に始まろうとしています。この「教員任期制法案」は昨年10月29日に文部大臣の諮問機関である大学審議会(石川忠雄会長)が出した答申を受けて文部省が作り、去る4月8日の閣議で決定された後、国会に提出されました。
1.大学審議会の分析と提言について
 大学審議会は「大学における教育研究の活性化」についての答申の中で、大学の現状を「我が国の大学については、幅広い教養と専門知識を有する人材の要請や学術研究の推進を通じて、社会経済の発展に寄与してきたとの評価がある。」と評価しています。
 しかし他方、「学生のニーズや社会の要請を踏まえた教育が行われていない。国際的な競争に耐え得る水準の研究成果があがっていないなどの厳しい批判がある。」と分析しています。
 そして「これらの批判にこたえ、多様な課題に対応していくためには、大学改革を進め、大学における教育研究の活性化を推進することが喫緊の課題である。」
 さらに「大学設置基準の大綱化、制度の弾力化、教育機能強化のためのシラバスの作成や学生による授業評価の実施、大学院の拡充による教育研究の高度化、大学運営の円滑化、教育研究環境の整備充実等について、幅広い提言を行ってきた。」と述べています。
 文部省は1991年の「大学設置基準の大綱化」以来、大学審議会の提言や答申に基づいて大学を指導し、各大学もそれを受けて努力しつつあるのが今の現状です。
また、大学審議会は「教員の流動性を高める取り組みの現状」のなかで、「教員の流動性の向上に関して」は、
・教員採用については「学外の専門家の積極的登用」「公募性の活用」などにより改善が図られつつある
・弾力的な教育研究組織・体制の工夫では、「大講座化の進展」「客員ポスト等の整備」「弾力的な組織の編成」などが実施されつつある
・期間を限って教育研究に携わる者の増加として、「ポスト・ドクトラル・フェローシップの整備」「期間を区切った教育研究の実施」がなされている
と述べています。
 このように大学審議会は各大学の努力を評価しています。
2.大学審議会は恣意的に「教員の任期制」を導入しようとしている?
 大学審議会は、上記のように評価をしているにも関わらず、同じ答申のなかで我が国の大学教員の人事について、「大学や学問分野によっては」と断りながら、「自校出身者の比率が高く、他校等との人材交流も乏しい」「同質者の間ではとかく発想が似通ったものとなり」「相互の批判や競争の機会も少なくなり、教育研究が低調になりがちである」「若手教員については、人事の停滞等の影響もり、長期にわたって特定の教授等の研究テーマ・方針などに拘束されて、その柔軟な発想を教育研究に生かすことが困難な状況も指摘されている」と述べ、だから教員の流動性を高めなければならないとしています。
 さらに答申は結論的に「そのための一方策として、大学教員に任期制を導入できるようにすることは、国内外を問わず、他の大学や研究機関等との人材交流を一層促進することになり、教員自身の能力を高め、大学における教育研究の活性化を図る上で、極めて大きな意義を持つものである」と述べています。
 これは部分的な実情を故意に強調して、全体がそうであるように印象づけるものです。
 大学設置基準の大綱化以来、各大学では「大学の個性化・多様化」を追及しつつあります。これはまさに、「大学の教育研究の活性化」の追及です。したがって、「活性化」のために「任期制」を導入するという結論の出し方は恣意的というものでしょう。
3.大学教員は「学問的交流」を内外で活発に行っている!
 「教員任期制の法案」の(目的)や法案提出の「理由」には「大学等において多様な知識又は経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが大学等における教育研究の活性化にとって重要である」と書かれています。
 しかし、現在、国公私立を問わず大学では「学問的交流」は活発に行われています。大多数の大学教員が参加している各種学会では、多くの企業の研究者が参加し共同研究や情報交換が活発に行われています。また、国際学会への参加(発表および学会の運営)も毎年活発に行われています。
 このような実態を文部省は知っている筈です。
 それでも大学の教育研究が停滞オていると文部省が云うのであれば、その原因は劣悪な教育研究条件(長年にわたる高等教育財政支出の低下、無謀な教職員定数削減、教育研究室の不足、施設設備の劣化等)にあります。
4.「教員任期制法案」は「教員の解雇法案」である!
 「教員任期制法案」の第2条、第4項で大学教員の任期は「当該期間の満了により退職することとなるものをいう」と定めています。
 この事は、たとえ再任が決まっても一度は解雇されることを意味します。任期が来るたびに解雇されるような大学へ優秀な若手研究者が来るでしょうか?
 さらに現職の教員が積極的に他大学へ流動するでしょうか?
 したがって、「教員任期制法案」は「大学の教育研究の活性化」に繋がらないことが明らかです。
5.「教員任期制法案」は全公務員、全労働者の「任期制」適用に道を開くものである!
 文部省は「教員任期制法案」を上程するにあたって教員の解雇を可能にするために対象となる法律、国家公務員法、教育公務員特例法、人事院規則、労働基準法などを変えなければなりません。たとえ「特別法」の形式をとるにしても、一般公務員、民間の労働者に対して「1年を越えて期間を限る」契約が出来るようになります。これは労働基準法14条に違反し、全労働者のパート化を可能とするものです。
 よって我々は、教育研究の活性化を阻害し、全労働者のパート化に道を開く「大学の教員の任期に関する法律案」の廃案を強く求め、ここに声明します。
1997年5月7日       

 電気通信大学教職員組合執行委員会


Posted by 管理者 : 掲載日時 1997年05月07日 12:17 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://labor.main.jp/blog/archives/1997/05/post_59.html